十勝夏の旅(トムラウシ山) ②

 8月25日 早く寝たので、早く目が覚めた。3時過ぎには、コーヒーを淹れ、とっておきのディニッシュパンで、朝食をとった。出発は3時42分、当然暗かった。林道は、入口から道路が荒れていて、車の底をこすってしまった。どうやら、三箇所ばかり、水が溢れて、路床ごと流されていたようだった。復旧工事には、頭が下がる思いだった。4時過ぎに、ようやく登山口駐車場へ着いた。車は、満車状態で、奥の昔の駐車場まで入って、ようやく車を停めた。ヘッドランプを点けて、準備をした。登山者は、ポツポツ上り始めた。
 トムラウシを登るにあたって、十分に準備をした。一番に力を入れたのが、体調の管理、二番目がコースの状態を頭に入れることだった。コースタイムは入念にデータを集積して、予測時間と、予測時刻とを推定した。そして、コースの様子と、予測時間も、ほぼ頭に入れて出発した。北海道の朝は心配したが、東京と同じくらいだった。高妻山では、森の中でヘッドランプを付けたが、トムラウシの山は、疎林のように明るく、最初から灯りは不要だった。カムイ天上からの尾根道は、思ったとおりの悪路だった。
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足元は磐石なので、少々の泥濘は平気だが、靴が汚れるのは、気持ちが良いものではない。コマドリ沢という谷は、とても気分の良い谷で、春から初夏にかけては雪に覆われているらしい。沢を離れると、いよいよ高山の雰囲気だが、残念ながら、上のほうはガスがかかっていた。前トム平という目標点は、予定よりもやや早く、着いた。しかし、このあたりから段々にガスがかかってきて、悪いことに風も強くなってきた。岩稜地帯から、いったん下りになったあたりで、思わずウインドブレーカーを羽織った。近年では、雨具がセパレートになり、上着がその役目を果たすので、必要はないのだが、今回は、コンパクトなものを持ってきた。これは、ペラペラの素材で、軽いが、風はきっちり防いでくれたので、なかなか有効だった。下りきったところに、地塘があり、トムラウシ公園の看板があった。
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ここでは、道の整備をしていて、我々が登りはじめたら、長い鉄パイプを担いだお兄さんが我々の後を軽々と登ってきたので、焦ってしまった。風はますます強くなるが、ここまで来て退却も切ないので、頑張って歩いた。頂上直下の分岐へは9時に着いた。最後の登りだが、ガスが手袋をぬらし、凍えるような感じになってきた。ここへ来てラッキーだったのは、風が我々の後方から吹いてくれたことで、この風に支えられて、なんとか登りきった。目標の10時間を1分切る快挙だった。
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とりあえず、頂上にいた山口からの登山者に、証拠写真を撮ってもらった。じっとしていると寒いので、雨具の上着を着たら、ちょうど良かった。切り札であるインナーのお世話にはならなかったが、雨が降り、これ以上気温が低下すれば、遭難することも、想像ができる、やはり魔の山だった。天気が改善する様子もないので、早々に下山にかかった。分岐には地塘もあり、もちろん高山植物もあるので、晴れていれば天国のような場所なのだろうが、とりあえず設置してある、携帯ブースのお世話になった。帰り道は、いくらか気分が楽になったので、紅葉しはじめた高山植物などの写真も撮った。トムラウシ公園の上まで来ると、朝よりも見晴がよく、あたりの様子がよく分かった。沢から新道に向かう入口に、ちょっとした滝があり、そこで顔を洗い、タオルで首を冷やしたら気持ちよかった。ここからは、疲れも出たのか、思ったよりも時間がかかった。それでも、大体の時間が頭に入っていたので、着く時間の推定をすることが出来、ゴールの登山口は、ピッタリの14時半ジャストに着いた。駐車場では、何人かの人とおしゃべりをして、もと来た林道を下った。道は、平らに整備されていて、仮復旧はまだ続いていた。
 夜は、十勝ワインで乾杯をした。団体さんがいて、ガイドが、水は2リットル用意するように、と話していた。しかし、全体の話が甘く、昨年の大量遭難の教訓が生かされていないように感じた。とりあえず、宿願達成の日だった。

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