莫高窟259窟 甘粛省石窟めぐり⑦

 2階へ降りる。この窟も見学予定外の窟だった。窟は半分崩れかけていた。現状はもちろんなんとか保存できる状態にはなっていた。この窟は、最古の北魏の窟、との説明だった。釈迦と多宝とが対話する二仏併存のスタイルである。如来の肉桂は高く盛り上がり、螺髪が波型なのが、目を引いた。肩幅もしっかりしておりガンダーラの影響があるように感じた。お互いに、片足をおろした裳掛け座なのだが、後代の形式なものと違って、とても自然な形に見えた。一番の感動は、これもガンダーラ式なのだろうか、衣文のラインの鮮やかさだった。この窟の左右の上方には、弥勒菩薩が5体あり(本来は、6体、おそらく1体は、窟ごと破損)そのうちの4体が交脚弥勒で、合掌の印と、与願施無畏印とが2体ずつ、1体は思惟の形をしたものだった。どの菩薩も、修復はなされず、原形のままのようだった。この窟のスターは、目立たない場所にいるのだが、赤い通肩袈裟を着た禅定仏である。
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この仏の衣文は、陰刻なので、スタイルとしては、古そうだ。この仏は、東洋のモナリザと言われ、謎の微笑みをたたえていた。小仏ながら、実に堂々とした仏様だった。聞くところによると、この窟は、デジタル保存されて、実物は閉鎖になるかもしれない、とのことだった。もしかすると、東洋のモナリザの見納めだったのかもしれない。もしそうだとしても、大スターなので、何らかの機会には、大衆の前に、姿を現しそうな予感もする。

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