蝶ヶ岳安曇野口登山道

8月4日(月)
 観光案内所のアドバイスにより、早朝未明の出発にした。問題は、ナビの設定だった。結論的には、国立安曇野公園と、四季の郷ホリデーの湯にセットして、後は道なり、ということにした。
 漆黒の道路を、ナビを頼りに走ったが、具体的に、三俣の標識がなかなか出てこないので、不安だったが、須砂渡という地名があり、昔、こんな名前を聞いたことがあったなー、と思っていたら、最後に、常念岳・蝶ヶ岳登山口の標識があって、ようやくほっとした。道路は、狭いながらも、舗装だけはしっかりしていたので、その点だけは安心の道路だった。やがて、道路端に、必死に駐車しているクルマが何台かあり、観光案内所のアドバイスも、まんざら大げさではないような気がした。やがて、駐車だまりが現れ、そこが三俣の登山者用パーキングだった。ほぼ2、満車状態だったが、幸いに一台、すっきりしたスペースが見つかり、そこに駐車した。隣は、札幌の車で、全国各地から馳せ参じている様子だった。ようやく、東の空が白み始めたような感じだった。我々としては、日帰り登山の予定はなく、このまま出発するのは、早すぎるので、簡単な朝食をとり、まわりの様子をみてから出発することにした。
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だんだん明るくなり、ぼちぼちと登りだす人が出てきた。やがて、ゲートをくぐって、先に入った白い車があり、どうやら登山口の係員の車だったようだ。すっかり明るくなってきたので、我々も、多くの登山者に交じって、5:36に駐車場を出発した。どこにもある林道で、街歩きのスタイルで、歩いてみた。やがて、駐車スペースと、小屋があり、ここが正式の三俣登山口だった。さっそく、登山届を係りの人に提出して、5:50にゲートをくぐった。すぐに、正式の三俣があり、ここから常念岳へ登る道が右手に伸びていた。我々は、まっすぐに進んだのだが、どうやら増水期には、水浸しになるようなじめじめしたルートで、増水時の巻き道も用意さていた。小さな橋を渡り、さらに立派なつり橋を渡った。しばらくは、流れに沿った道なので、涼しくて気持ちが良かった。ゆるゆると登って、やがて右手に力水の水場があり、一口飲んでここを出たのが、6:13だった。ガクアジサイやシャジンなどの花があり、花の山でもある、蝶ヶ岳への期待が膨らむのだった。雰囲気としては、屋久島の原生林の中のコースに似ていて、素晴らしい登山道だった。このコースは、樹林帯を歩くのだが、いわゆる樹林帯特有の暗さがなく、むしろ明るい感じで、自分が登った、多くの登山道の中でも、一二を争うぐらい、気分の良い道だった。
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最初のきつい登りの先に、ゴジラの樹があって、思わず、そのゴジラぶりに感銘して、シャッターを切った。
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今年は、日本百名山刊行50年の記念の年らしいが、たしかゴジラ映画も、50年ではなかったかと、微笑ましく感じた。ところで、この道が歩きやすいのは、一つには、百名山ではないので、オーバーユースがなく、それでいて、整備が行き届いているせいではないか、と思った。時々、樹の間から、下界の街並みや、前常念あたりの山並みも見えて、ご機嫌に登ったのだが、さすがに傾斜は厳しくなってきた。
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自分なりの想定時間で、中間地点と思われるまめうち平までを2時間半予定していたのだが、ひょっこりと開けた、まめうち平に着いたのは、7:24で、なんと、2時間を11分も切っていた。ただ、普通の山は、中間地点までのキロ数を稼いでいるはずなのに、この山は、これからのキロ数の方がながいのが、不気味な感じがしないでもなかった。ここからは、いったん傾斜が緩み、高原漫歩に近いようなところもあった。ここの標高が1900mぐらいらしく、ここから一登りした場所に、標高2000mの案内があった。ここから、蝶ヶ岳までに、2350mと、2500mの標識があり、励みになって良かった。足元の花では、ゴゼンタチバナの花々が、可愛くて、とても良かった。
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 前半の登りは、快調だったのだが、後半は、足取りが鈍くなってきた。
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無理すれば、それなりのスピードで歩けるのかもしれないが、気持ちの余裕がなくなってきたので、ある程度意識して、ペースダウンした。稜線が近くなると、悪魔の喉笛のような唸り声が聞こえてきた。どうやら、嵐のような風が、上の方で吹いているらしかった。それはそれとして、うれしかったのは、やはり、高山植物だった。だんだん樹の高さが低くなり、それにつれて、花が可憐に咲いていた。花の百名山ガイドブックには、蝶ヶ岳の花として、ミヤマキンポウゲが紹介されていたが、この黄色い花が、さすがに目立ってきた。一番感動したのは、ハクサンコザクラのピンクの花だった。
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湿原では、見ることのある花だが、一般の登山道の斜面に咲いていたのは、とても珍しいと思った。時刻は、ちょうど10:00だったが、ひょっこり標識のある稜線へ飛び出した。左折すると大滝山、右折すると蝶ヶ岳という場所だが、素敵なお花畑が広がっていた。
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残念ながら、ガスはかかっているのだが、二重稜線の谷間は、風も全くなく、天国のような場所だった。ハクサンフウロや、クルマユリなど、派手目の花もあったが、黒百合のつぼみなど、地味な花もたくさんあった。上部には、ハクサンシャクナゲの大群落があった。ここまで登って来る時に、カメさん歩きの私たちと、ウサギ君歩きの少年を連れた二人組と抜きつ抜かれつ登ってきたのだが、ここへきて、お花に感動して写真を撮っていた。
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せっかくなので、お互いに記念写真を撮ってあげてからゴールへ向かった。上部は、さすがに強風が吹いていた。わが家にとって、強風は、トラウマなのだが、すぐ近くに山小屋があることを知っているので、安心して、進んだ。ここの登り道で感動したのが、ハイマツの大群落だった。かつて、白馬岳などにも、ハイマツの大群落があったようだが、今は、見る影もない。しかし、ここには、大海原のように、ハイマツがびっしりと生えていた。山は、何が幸せなのかは、難しいが、土足に踏み荒らされて、本来の植物を失った山は、不幸だと思うが、蝶ヶ岳は、その意味では、幸せな山なのだろうと思った。強風のガスの向こうに蝶ヶ岳ヒュッテが見えてきた。悪魔の喉笛の正体は、ここの風力発電の音だったようだ。蝶ヶ岳の山頂が近くにあるはずだが、標識を見る限り、不明だった。悪天候なので、ヒュッテに入ることにした。時刻は、10:20なので、まめうち平からは2時間50分ぐらいかかった計算になっていた。これは、写真のロスタイムもあるが、途中のキロ数を信ずる限り、後半の方が距離も長く、疲労感もあるので、当然のことかと思った。出発してからの、トータルの経過時間は、4時間44
分なので、これは大善戦なのだろう。後で、山小屋でしゃべっていた男性は、7時間半かかった、と話されていた。

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