高野山の名宝

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 高野山開創1200年を記念して、サントリー美術館で、「高野山の名宝」展が開かれているので、六本木へ出かけてきた。
 第1章 大師の生涯と高野山 1「弘法大師坐像」世に大師像は多いのだろうが、わずかに左を向かれている大師様は、人間らしく、親しみを感じた。見返り阿弥陀ほどではないが、なかなか面白い像だった。 3国宝「諸尊仏龕」いわゆる枕本尊である。一度見たことはあるのだが、その時は、国宝になったばかりで、国宝なんだ、という印象だけだったか。今回は、大きさにびっくりして、その緻密さにもびっくりした。なんといっても、狭い空間に多くの仏像が刻まれていて、シルクロードの千仏をほうふつされるところが良かった。
 第2章 高野山の密教諸尊 23「大日如来坐像」平安時代の作だそうだが、そんなに古さを感じなかった。ドロンの印がとても印象的で、ヘアスタイルが、横から見ると渦巻きになっていた。33国宝「五大力菩薩像のうち無畏十力吼菩薩像」大きな仏画だが、大きさの割に散漫さを感じさせず、力強さを感じた。 38「不動明王坐像」一番古く、中尊なのに、重文でしかないのが、かわいそうな気もするが、やや存在感が薄いのかもしれない。像よりも、後背や下の部分の、デザインが、面白く、照明のシルエットが、なかなかシュールな感じだった。 39国宝「八大童子のうち烏俱婆誐童子像」憤怒形の像だが、若々しい。良く見ると、称名寺や真如苑の像に酷似している。右肩から胸元にかけての、滑らかなフォルムが素晴らしかった。 40国宝「八大童子のうち清浄比丘童子像」僧形の像で、若々しいので、一見、尼さんにも見えるほどだ。表情が微妙で、左から観ると、悲しそうにも見える。 41国宝「八大童子のうち恵喜童子」ヘルメットみたいな帽子が面白い。眼光は鋭い。 42国宝「八大童子のうち衿羯羅童子」パーマネントウェーブが可愛い。しかし、真摯な祈りである。 43国宝「八大童子のうち制多伽童子」ヘアスタイルが、漫画に登場するようにユニークだが、そんなことは、消飛ぶほどの素晴らしい像である。恵喜童子と同じく、全身が赤銅色をしている。右側から観るのがポーズ的に良いと思うのだが、配置が悪く、遠くからしか見られなかったのが残念だった。 44国宝「八大童子のうち恵光童子」全体に、濡れたように感じるのは、髪型のせいか。三鈷杵を持つ、右手の形に緊張感がみなぎる秀作である。 45国宝「八大童子のうち阿・達童子」運慶作は44までで、この作と次の46作は、南北朝時代の補作である。八大童子の中では、一番に悟ったような顔つきだが、それだけに、一番大人びた顔でもある。またがっている竜は、西洋のドラゴンに、とても良く似ている。 46国宝「指徳童子」十二神将と同じような装束で、怖いながらも、やや子供らしさはあるが、明らかに、運慶の作とは違うことが、感覚的に分かる。  47「孔雀明王」今回の高野山の名宝の中では、一番にオーラを感じた作品だった。端正な顔は、黒っぽい色にもかかわらず、まぶしく感じるほどだった。四本の腕も違和感がなく、羽根の後背も、後ろから観ると、見事に孔雀本体と、一体感になっていた。孔雀の堂々とした脚は、まるで恐竜の脚を思わせる、怖さだった。孔雀にかかる衣の質感も、なかなか良かった。快慶の傑作だと思った。
 第3章 多様な信仰と宝物 50「毘沙門天立像」体内仏なので、可愛い大きさなのだが、小ささを感じさせない、堂々とした立派な彫刻だった。 51「四天王立像のうち持国天」今は無き、東大寺大仏を護る四天王の10分の1の試作であることが、近年になって分かったらしい。解説では、快慶作の銘のある53「広目天」が出色の出来とのことだったが、個人的には、持国天の、緊張感の方が良かった。 55「執金剛神立像」はるか、ギリシャのヘレクラスが伝わったとされる執金剛神だが、もちろんすっかり東洋化されている。あばら骨の造形が面白いと思った。はたして、快慶の作なのか。 59「紺地金字妙法蓮華経」最近、対馬で、半島からの渡来仏が、韓国人によって盗まれる事件が頻発している。これなどは、高麗のお経なので、狙われるのではないかと、邪推してしまった。ちなみに、高野山は、海の正倉院に対して、山の正倉院といわれているらしい。

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