ぎあいえす

 とても残念な結果に終わった。我々は、断片的な情報しか、知らされていないので、分からないことが多すぎた。一つだけ、分かったことは、後藤さんの場合、昨年(2014年)のうちから、身代金を要求され、結果的にこれを拒み、最悪の事態に終わった、ということである。これは、とりもなおさず、彼らが自ら認めたように、テロリスト集団であり、それ以上でもそれ以下でもなかった、ということの何よりもの証明である。メディアは「イスラム国」が国であるかどうか、というような報道をしているが、実際には、そのことよりも、もっと深刻な気がする。それは「イスラム国」が5年後の目標とする領域が、かつてイスラム帝国と呼ばれた領域にプラスして、オスマントルコの支配した地域を含んでいるということである。この発想は、かつてのイベリア半島の、キリスト教徒によるレコンキスタと、ほぼ同じである。我々が、だまされてはいけないのが「イスラム国」という名称なのではないだろうか。「イスラム国」とたとえ、カッコ付で読んでも、これを読んだり書いたりしていれば、この名称がイスラム帝国の、後継国の印象を、知らず知らずのうちにインプットしてしまう。我々は、イスラム教徒ではないのだが、同じイスラム教徒が、この言葉を、何度も何度も聞いていれば、そのような(誤った)気分に陥るのは、相当の確率が高いように思う。インドネシアの実業家が、これに賛同して、支援している様子が伝えられたが、これは、イスラムの中心から遠いイスラム教徒ほど、陥りやすい罠のように感じる。自分は、余りにも不勉強で、このことを知らなかったのだが、報道で容疑者とされている人物(リーダー)が、自らをカリフと名乗っている。カリフは、イスラム圏の巨大な領域を支配した人物が名乗ることを許された、称号なので、彼らの「理想」はともかくとして、実質的には、荒唐無稽といっても良いものだろう。中東に住むイスラム教徒が、彼らのことを、イスラム教徒ではない、と言うのは当然のことで、イスラム教徒ではない自分でも、分かる理屈である。
 報道では、イギリス国内において、「イスラム国」賛同者が、堂々と「イスラム国」への参加を募っていた。これは、自由として、許されるというのだが、本当だろうか。この場面で、イギリスの婦人が、賛同者に対して、テロによる殺人を非難していた。これに対して、賛同者は、空爆による「殺人」と同じだ、と言い返していた。自分は、いつも日本のカミカゼは、戦争の場面として、兵士に対する攻撃であり、一般市民を標的にする自爆テロとは、まったく質が違う、と言い続けている。戦争と、一般市民の殺戮とはレベルが違い過ぎて、同一には論じられない。
 「国」といえば、かつて歴史上、世界からは承認されなかった「満州国」という「国」があった。確か、中国では、この国のことを「偽満州国」と表現するが、現在の「イスラム国」は、まさに「偽イスラム国」という表現がぴったりする。そしてこの「偽イスラム国」は、終末期に入っているのかもしれない。かつて、大日本帝国が、見込みのないインパール作戦を行ったが、今回の油田攻撃は、このインパール作戦を連想した。それにしても、70年間、戦争を経験しなかった日本が、「宣戦布告」をされたわけで、平和国家としての、日本の実力を見せてほしい。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック