四大石窟麦積山 絹の道仏の道 河西回廊③

 9月14日 三日目 早くも、目的の一つである麦積山見学の日である。時間にルーズな中国の現地ガイドが遅刻して、9:07に出発した。昨日の道を一部戻るのだが、この道中、横山TCが、添乗員になった経緯を話してくれた。10歳の時のNHKシルクロードの番組がきっかけだったそうで、薬師寺の高田好胤師や平山郁夫画伯とのエピソードも交えて、紆余曲折を経て、少年時代の夢を実現したとのことだった。また、TCが13歳の時、NHK大黄河の第二週で、「仏教の道・麦積山」の番組も、この道へのダメ押しに貢献したとのことで、個人的にも好きな場所とのことだった。ところで、この話の途中で、街亭温泉なる看板を見つけた。有名な、「泣いて馬謖を切る」の街亭なので、史実にはあまり関係はなさそうな温泉なのだが、三国志ファンとしては、ちょっと胸にジーンときた。ともあれ、街亭の古戦場が、この天水の近くにあったことは、事実だろうと思う。
 「街亭や 空に馬謖の 迷い雲」(北伐の道 都は遠し)
やや山が深くなると、そこが、麦積山の駐車場だった。
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立派な山門があり、ここから電気カートで向かった。
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参道には露店があり、名物のクルミなどを売っていた。二か所で、麦積山大仏の見えるポイントで記念写真を撮った。
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古の 仏が集う 麦の山」(西は天竺 東はジャパン)
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最初の見学は、写真で見覚えのある37窟だった。如来の変色は痛ましいが、そばの祈祷菩薩の手のしぐさが、何とも言えず可愛かった。階段を上って行くと、東崖大仏の足元を通った。巨大な仏様は、ただそれだけの印象で、遠くから拝観するのが正しいのだろう。もう一つ階段を上ると、七仏閣である9窟へ出た。7つの龕はそれぞれ独立した窟ぐらいの大きさで、ずらりと7つ並んでいた。我々はその前をどんどん進み、真ん中の4龕を拝観した。釈迦よりもその後背や、その上に覆いかぶさるような形でいたガシュウという怪鳥の方に、目が移った。ここでは、飛天が散華していた。
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さらにもう一段上がると、麦積山最大の3窟千仏閣へ出た。巨大な廊下のような構造だが、説明を聞くと、全部で4層の千仏が並び、我々は3層目を歩きながら、4層目を鑑賞する形になっていた。下の2層は、我々の通路の下に並んで見えていた。3層目の破損が著しいのは、恐れ多くも、この3層目の仏様を、手すり代わりにつかんでいたためらしい。仏様たちは、それぞれに個性があって、楽しかった。もう一段上がると、一番高い場所にある4窟へ出た。
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ここも七仏閣で、それぞれの龕に一仏二弟子六菩薩などが置かれていた。龕の上部には飛天が舞い、とても良い雰囲気だった。両サイドの仁王様は、宋代の作で、ちょっとおどけているようにも思えた。
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お隣が、5窟の牛児堂だった。麦積山は唐代に大地震があり、唐代の作品は少ないが、ここの左右の龕は、ここでは珍しい唐代の如来様だそうで、ふっくらした感じだった。ここでは、麦積山には珍しい壁画が見られて良かった。危うくこの堂の由来の、天王に踏んづけられた牛を見逃すところだった。ここから、唐代の大地震で壊れた中央の部分を恐る恐るトラバースして、階段を下り、特別窟の135窟を拝観した。資料がほとんどない窟だったが、とても良かった。一番は、広隆寺弥勒菩薩そっくりの仏様がいたこと、もう一つは、色々な時代の如来の、螺髪の変遷が見られたことだった。傑作は、パンチパーマみたいな、北周の如来様だった。続いて、特別窟の133窟を拝観した。
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ここでのスターは、東洋のモナリザと讃えられる、阿難様の微笑みだった。ここには、国宝級の千仏碑がたくさんあって、見ごたえがあった。ここからいったん下りて大仏様の足元を通り抜け、登り直して、特別窟121窟を見学した。小さな窟で、2グループに分かれて、拝観した。この場所は、大仏のお顔を真横から拝観できる絶好のポジションで、遠くから眺めるのとは違った、大仏の素敵な顔を拝観できた。121窟は、内緒話をしている地蔵と比丘尼とが、抜群に楽しかった。78窟も特別窟に格上げされたそうだが、外から金網越しに見ることはできるようだった。かなり破壊の進んだ窟で、大同の大仏に似た三世仏がいた。ここでは、初めて交脚菩薩が見られたのがうれしかった。最後は、出口に近い191窟だった。力士のように見えたのは、翼のあるガハーラで、何よりも、華麗な宋代の交脚弥勒が魅惑的だった。どうやら2時間半ばかり、熱心に見学をしたらしい。石窟下のレストランで昼食をとった。

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