アベノバクチ政策の末路

 病室にいると、感覚が研ぎ澄まされて、世の中のことが、あまりにもよく分かるので、恐ろしくなった。預言者の、イエスやムハンマドなども、恐らくは、病的な研ぎ澄まされた感覚の中から、預言されたものではないだろうか。もっとも、自分のレベルは、残念ながら「預言」ではなくて「予言」程度のものだったが、それでも、全ての予言が当たったので、不気味だった。
 かつてと言うか、今もそうだが、国の膨大な借金を、一市民の分際で、どうしたらよいか、考えたことがあった。答えは、簡単だった。インフレにすれば、解決するのである。その時、もしそうなったら、どうしたらよいか、不安になった。自分が真面目に蓄えた「財産」が、目減りするのだから、どうしよう、と言うわけである。基本的には、インフレは、利子も上がるはずだから、「まあいいか」と、それ以上深くは考えなかったのだが、今にして思えば、ゴールドを買っておけばよかったのかもしれない、とも思うが、今更である。
 院内トリップの間に、一つだけメモした言葉があった。「GPIF」という言葉である。日本語にして「年金積立金管理運用独立行政法人」と言うらしい。問題は、この運用の仕方である。日本株35%、外国株25%、外国債15%と言うのが、アベノバクチ政策で、2014年に決定された。多くは、若い人の年金にかかわる、巨大なお金を、「博打」に相当するやり方で、運用する、と言うのだから、開いた口が塞がらない。もちろん、株は上がることもあれば、下がることもある。自己責任の範囲で、やることには、何の問題もない。しかし、若者の年金に直結するお金を、「博打」まがいのことにつぎ込むのは、狂気の沙汰としか思えない。
 思い返せば、アベノバクチ政策の、第一の矢は、簡単に言えば、黒田バズーカを使った、インフレ政策だった。第二の矢が「旧態自民党政策」だった。そして、第三の矢は、何もなかった。そんなわけで、A氏は、取り繕うために、アベノバクチ政策を第二ステージと称して、白鵬のネコダマシのような策を発表した。根本は、頭でっかちの、学者の受け売りなのだから、せいぜい小手先の策である。「一億総活躍社会」というのが、その策の名前である。「女性と、高齢者の活躍」といえば、聞こえが良いが、「女性も、高齢者も、働かざるを得ない社会」といえば、実態はお分かりだろう。例の、軽井沢高速バス事故などは、もちろん、運転手の余りにもお粗末すぎる運転技術と、この状態を創出した、「構造改革」路線の犠牲者ではあるのだが、「一億総活躍社会」の犠牲者でもあるのだ。一番に許せないのは、このアベノバクチ政策によって、国富が減少していることである。インフレにすれば、円建ての国富は増えるかもしれないが、これはまやかしであり、客観的な国富(ドル建て)は減っているのである。

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