中国の不思議

 ネットのニュースを見ていると、中国発の「日本の不思議」のネタニュースが多い。現在の日本から見ると、古代中国ほど面白い存在はなく、今一番に読んでいるのが、宮城谷昌光氏の小説である。ところが「三国志」の方は、誰かが先に読んでいて、現在図書館には戻っていないし「湖底の城」は、まだ六巻までしか、おいていない。そんな時に、ふと目に留めて、借りてきたのが、「琅邪の鬼」という丸山天寿氏の小説だった。琅邪という地名は、確か、邪馬台国の話しの中に出ていた地名だと思ったら、著者の丸山氏は、邪馬台国研究が、ライフワークの方だった。この本を借りるもう一つのきっかけが、小説の中に徐福が出てくることだった。徐福は昨年、新宮へ旅した時に、徐福の墓
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に参拝したばかりなので、興味があった。小説の中では、徐福はバイプレーヤーにしか過ぎないのだが、彼が、秦王政(始皇帝)にある程度信用されたことは確かだと思うので、その意味では、面白かった。小説そのものは、漫画的で、荒唐無稽ともいえる内容なのだが、面白く読ませていただいた。この小説の最後に、参考文献の一覧が載っていた。しかし、自分の見るところ、この参考文献一覧の中には名前が無いのだが、重要な影響を与えたと思える本が、2冊あった。一つは、ギリシャ悲劇の「オイディプス王」であり、もう一つは、安藤昌益の本である。小説を引用すると、「今、この国は、耕す者達が食えないという事態になっているが、それは大きな間違いだ。自ら耕しもせずに食おうとする者が増えすぎたのがいけない。王侯も貴族も自ら耕す。自ら耕し自ら食い、余れば他人と分かち合う。そうすれば、餓えて死ぬ者も減る。争いごともなくなる。わしも弟子たちも耕しておる。お前も耕して食えば良い。蓮よ、耕す土地がない、と言うか?案ずるな。土地はもともと個人のものではない。人がかってに線を引いて所有権を主張しているだけだ。土地は、皆で使えば良い。わしは今大船を造っておる。大船で東海に乗り出すのだ。…」こうして、徐福は蓬莱の国である「日本」へ来た、と言うわけである。この徐福の言葉は、安藤昌益の「直耕」の思想の直写しだと思うのだが、どうだろうか。
 ところで、中国では、例の習主席が、仏教を心の心のよりどころにする作戦を実行中であるらしい。古代中国には、さまざまな思想があり、諸子百家と言われるが、その中で、儒教は、中国のナンバーワン思想と言うべきものだ。しかし、残念ながら儒教は、宗教ではないらしい。それはともかく、国家コントロール下の仏教は、やはり、きわどい存在で、「本物」の仏教と見てもらえるのか、微妙な問題である。空海は、唐代の恵果から、正式の後継者と認められて、日本へ戻ったわけで、現在は、日本の方が仏教の、本家であることは、その意味においては、正しいだろう。四国八十八か所巡りが、中国人であふれるかもしれない、と言うのは妄想ではある。ところで、「琅邪の鬼」には、墨者も登場する。墨者とは、墨子の教えを守る者のことである。墨子の教えは「兼愛」「節用」「尚賢」「非攻」の4つであるらしい。今の中国と言うよりは、全世界で、最も素晴らしい教えかもしれない。ガンジーの不服従・非暴力も素晴らしいが、やはり古代中国はタダモノではないと思った。

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