藤井聡太とAI人工知能

 まったくもって、藤井聡太の衝撃は、とりあえず7月2日までは、終わりそうにない。今も、朝の民放テレビで、将棋特番をやっている。自分は、将棋ファンではなくて、囲碁ファンなのだが、藤井聡太関連のテレビがやっていれば、ほとんど見ている。かつて、井山裕太の七冠フィーバーの時には、ほとんど、やってるな、ぐらいしか見なかったのだが、今回は、熱心に見ているのだから、ミーハーと言われれば、そのとおりである。この前の、昼のテレビでは、詰将棋までやっていたので、これまたびっくりだが、詰将棋は、パズルとしては、なかなか高級なパズルである。一手詰め、三手詰め、五手詰めまでやっていたが、三手詰めぐらいは、何とか、できそうだった。碁の世界にも、詰碁なるものがあるのだが、詰将棋が分かれば、将棋は、99%ぐらい分かったことになるのに対して、詰碁が分かっても、はたして、碁は半分も分かったことにならないのではないか、と思う。かくも、将棋と、碁の違いは、いろいろと面白いのだが、テレビでは、沈黙である。将棋の解説者は碁の話も触れてくれるのだが、テレビの司会者とか、コメンテーター、と言われる人たちは、全てが、戒厳令をしかれたみたいに、囲碁の話題に触れないので、不気味な感じさえしてくる。前のブログに、イーチャンホと井山裕太の連勝記録について、将棋の解説者が紹介してくれていたので、紹介したのだが、正真正銘の、日本のプロの連勝記録がどうなっているのか、気になって、ネットで「囲碁の連勝記録」を検索して見た。結果は、坂田栄男の29連勝であることが分かった。さすれば、今度の藤井聡太の30連勝は、囲碁・将棋界を越えた、新記録ということになる。ちなみに、囲碁界の、プロ棋士デビューしてからの連勝記録、というものも、載っていたので、紹介すると12連勝だった。ただ依田紀基九段が14歳で11連勝、張栩九段が同じく14歳での10連勝と言うのが、さすがだな、と思われる。ちなみに、井山裕太の、連勝記録は、24連勝で、坂田栄男に次ぐ連勝記録だった。
 藤井聡太が、過去の、どの棋士に似ているか、という問いに対して、舛田幸三という名棋士の名前が挙がっていた。正直に告白すると、升田幸三は、その名前と、風貌しか知らないのだが、囲碁ファンだったことは有名である。羽生善治三冠が、最も指してみたい将棋の相手としても有名な存在だが、碁の相手をしたことはあるそうで、そもそも、羽生三冠が、囲碁を打つことなども初耳だった。将棋界には、大山名人をはじめとする、愛棋家が多いが、自分の書庫には、「碁敵に聞かせたくない、囲碁の話」みたいな、将棋九段(米長)の本も、あったはずである。藤井四段の趣味は、詰将棋らしいので、碁を知ってるか知らないかは、知らないのだが、スランプがないかぎり、他の趣味には、手を染めないような気がする。噂では、AI人工知能を駆使するようになって、1年で、さらにパワーアップしたらしい。ただ師匠は、AI人工知能の使用には、あまり賛成ではなさそうなのが、なかなか面白かった。テレビ中継を観ていた感想を言わせてもらえば、解説をしている人よりも、将棋を指している人のほうが、明らかに強いので、解説の体にはなっていないのではないのか、とも思った。もっとも、このことは、囲碁界でも同じで、少なくとも、解説者は、やっている(将棋では指すといい、囲碁では打つという)人と実力が同等以上の人でないと、感心ばかりされていては、あまり解説にはならなくて、感想にしかならないようにも感じた。また、テレビの番組では、将棋AI人工知能の、ディスプレイの画面なども出ていた。囲碁の場合、どちらの手を打っても、一局の碁(多くは、序盤の場合)で、その後は、個性なのだが、将棋AI人工知能の場合、ソフトの個性はあるらしい話だったが、もし、絶対手だけを表示するものなら、連珠のように、必勝のパターンはありそうに思えるのだが、専門家の意見を聞いてもらいたいものである。
 図書館が書庫整理を終り、久々にオープンしたので、図書館を覗いてみた。今月号(7月号)囲碁ワールドの、読者のページに、李セドルが、アルファ碁に負けたので、一時期、碁に興味を失った人のことが書かれていた。前のブログにも書いたが、将棋界は、今後トップ棋士とAI人工知能との対局を禁止する方針らしい。その理由、と言うのが、もし、囲碁ワールドの読者のような、度量の狭い見解であれば、残念である。そういえば、NHKの番組で、AI人工知能が発達して、失業する「職業」がずらずらと、並べられていた。確か、その中には、囲碁・将棋の棋士とよばれる職業は、含まれていなかった。ただ、棋士の仕事の中には、トーナメントプロの他に、レッスンプロと言われる仕事もあるので、このレッスンの部分については、ひょっとして、将来、AI人工知能がその仕事を代行する可能性は、あるかもしれないと思われる。囲碁界においては、トーナメントの分野に、AI人工知能が参加する、という画期的な棋戦が登場した。もともと、AI人工知能同士が参加する大会は、囲碁にも将棋にもあるのだが、そして、それはそれなりに面白いと思うのだが、正直な話をさせてもらうと、この世界は、絶対に、資金力のあるものが勝つと思う。と言うのも、AI人工知能であるアルファ碁を開発した、グーグルのグループは、恐らく、社運をかけて、このソフトを開発したはずだからである。AI人工知能は、現在、自己対戦を重ねて、強くなるディープマインドという方式が開発されて、飛躍的に強くなった。日本の最強の囲碁AI人工知能であるゼンの場合、この方法を取り入れて、わずか半年余りの間に、トッププロに3子のハンデから、イーブンのハンデになったのだから、ただ、恐ろしいとしか、言いようがない。アルファ碁の開発には、ものすごい電気代がかかったらしいのだが、この電気代ものものが、このAI人工知能を利用することによって、なんと、40%も節約できるようになったらしいので、確かにAI人工知能は、恐るべしである。グーグルは、人間に対する、完全勝利を以て、今後は、人間との公式な対局はしないと、宣言した。簡単に言えば、これ以上お金をかけて、アルファ碁を強くする意味合いが無くなった、と言うことなのだろうと思う。しかし、グーグルは、アルファ碁の自己対局の棋譜を50も残してくれた。もちろん、いろいろなところに、発表されているのだが、自分は、まだこの棋譜を並べていない。これは、胸がわくわくするのだが、どんな棋譜なのだろうか。
 タイトルが、藤井聡太なので、話を戻す。Y新聞の投書欄にも「藤井四段 子どもらの目標に」というものが、トップで載せられた。ただし、その中に「藤井先輩の淡々とした対局姿勢」という表現が使われていたのだが、この人は、恐らくは、テレビの局後のインタビューを見ただけで、対局中継は見ていなかったのではないか、と思った。少なくとも、自分が見た、藤井・増田戦は、動の藤井、静の増田と評すべきであって、とても淡々とした、対局態度には見えなかった。あろうことか、相手の背後に回って、ひふみんアイをするなどに至っては、大胆不敵と言うべきで、テレビに出演された将棋棋士の先生の中には、失礼な態度、と控えめながらおっしゃっていたような気がする。良く言えば、中学生らしい、天真爛漫な態度、とも言えなくもないが、何をしても、強いの一言なので、全てが許される雰囲気だった。ひふみんアイの前にも、棋譜を記録係から手元に取り寄せて、棋譜を眺めるという動きもしていたが、これなども、囲碁界のレジェンドの棋士がやった行動なので、自分としては、14歳にして、貫録がある、としか言いようがなかった。ちなみに、囲碁の場合、棋譜をひっくり返せば、相手側からの視点になるのだが、将棋の場合は、やはりひふみんアイに限るのかもしれない。自分の場合、日本よりもレベルの高い、中国の棋戦を見るのが好きなのだが、中国の棋士は、集中するのか、盤面の上に、頭が覆いかぶさって、しばしば盤面が隠されることが多いのだが、このことも、藤井聡太は、やや中国の棋士に似ているところが面白かった。老爺心ながら、一つだけ、ささやかな心配をすると、中国棋士の場合、早熟で20歳ともなれば全盛期で、30歳ともなれば、実質的に、トーナメントプロから引退する傾向にある。井山裕太が、七冠を取った時のコメントは、羽生さんの年齢になっても、タイトルを複数持っている息の長さを目標にしたいだったように、記憶している。藤井聡太四段も、先輩の羽生三冠が、永くタイトルを維持しているのを目標に、日本のファンを永く楽しませてくれることを期待したい。

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