白鵬・藤井聡太観戦記

 スカパーかなんかのCMで、藤井聡太の、実況があるというので、思わず「囲碁・将棋チャンネル」を見てしまった。藤井は、すでに国民的アイドルなので、しばらくは今後も騒がれるかもしれないが、彼が、「普通の実力者」なのか、「伝説の実力者」なのか、注目して観戦したのだが、あえなく撃沈していしまった。将棋の世界では、早指しと言うそうだが、30分ぐらいの持ち時間で、時間が切れたら30秒で指し続くスタイルの将棋である。野球で言えば、乱打戦、碁の世界で闇試合などというような、壮絶な戦いだった。囲碁の世界では、指運という言葉もあるが、勝負の女神は相手に微笑んだようだ。指運は、囲碁では、主に、中盤戦で現れる現象だが、将棋では、終盤になっても、指運があるかもしれない、というのが、観戦の感想だった。どちらにしても、藤井の実力は、早指しよりも、長い時間の将棋だろうから、そちらに期待したい。
 実は、日本の将棋界にしろ、囲碁界にしろ、囲碁世界最強といわれる、中国に比べると、甘いのではないかと、ふと思ってしまった。と言うのも、日本では、秒読みの係がいて、30秒20秒とよんだ後、残り10秒は、1、2、3…8、9、10と読んで行って、10と読まれたら、時間切れ負け、というルールである。しかし、「囲碁・将棋チャンネル」でやっている「中国竜星戦」を見ていると、世界一強い柯潔九段と言えども、選手自ら、時計を叩いている様子である。今の時計は、すぐれものだから、もちろん秒読みもするのだが、選手を甘やかさないルールに、好感を覚えた。ところで、「中国竜星戦」では、シニア枠というものが設けられているそうで、40歳以上の棋士の枠らしい。これは、若者が中国囲碁界を席巻しているからで、日本は、喜んでいいのやら、悪いのやら。
 ところで、何連勝すればメディアが注目するのかどうかは知らないが、囲碁の芝野虎丸三段が16連勝をしたそうで、このまま勝ち続ければ9月ごろに、坂田の29連勝に迫るらしい。しかし、残念ながら、まだまだ、話題には遥か遠い、と言うのが正直なところである。それよりも、芝野三段が、新人王戦の準決勝で当たる相手と言うのが、同じ十代棋士にして、女流棋士の藤沢里菜三段である。もし、芝野に勝って決勝へ進めば、20年ぶりの快挙だし、もし優勝したら、男女参加の棋戦としては、日本では初めての快挙ということで、どちらが勝つか、気になるところである。ついでながら、藤沢は、あの名誉棋聖秀行の孫にして、11歳でプロ入り、15歳で初タイトルを獲得し、現在は、十代にして、女流五冠のうちの四冠のタイトルホルダーである。別のジャンルではあるものの、藤井聡太と、比較すると、なかなか面白いと思う。
 ところで、この日(7月21日)は、白鵬の、前人未到1048勝が、国民的話題だった。どんな、感動的な勝負になるかと思ったら、白鵬が変化するという、得意技に出たために、相手の高安も、すっかりやる気を失ったのか、相撲としては、見た目の悪い内容になり、相撲ファンとしては、がっかりした。名古屋場所には、藤井聡太四段も観戦に現れ、話題になったコトは、記録に新しいが、翌日のY新聞に、各界の通算最多勝記録なるものが、紹介されていた。野球、相撲の他に、テニス、競馬と並んで、囲碁・将棋も載っていたので、紹介すると、将棋界は大山康晴十五世名人の1433勝、囲碁界は趙治勲名誉名人の1508勝だった。白鵬と、趙治勲の共通点は、外国の地から、若くしてあこがれの日本にやってきて、その地の文化を吸収して、前人未到と思われる、最多勝利記録を更新しつつ、まだ現役であることである。そして、深く日本を愛していることも共通している。してみれば、世間的には、趙治勲名誉名人の1500勝の大記録が、ほとんど知られていないことが、一人の日本人として、残念である。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック