北八 高見石・白駒の池 彷徨

北八ヶ岳高見石白駒の池彷徨               2017年9月26日
 2017年の夏こそ、本格的な登山の復活を目指していたのだが、不可解な右脚の痛みに襲われて、何とか、歩いてみるか、ということで計画したのが、今回の、高見石・白駒の池のトレッキングだった。正確に言うと具体的な山の名前よりも、先に決定したのは、お宿の方で、次に天気予報を確認してから、コースを決めた。蓼科の滝の湯は、一昨年からお世話になり、定宿になりつつで、これまでに、この宿を拠点に、霧ヶ峰、入笠山、北横岳などを登ったり歩いたりしていた。決め手は、本棚にあった登山駐車場の本に、高見石から臨んだ白駒の池の写真があり、手元の地図で調べると、麦草峠から丸山まで40分、丸山から高見石まで20分とあることだった。
 出発は、9月25日の、11:30だった。圏央道・中央高速は、すっかりおなじみで、双葉SAでランチをした。ここまでは手順通りだったのだが、高速が下りになったあたりで、あくびが出てしまった。お腹に血が回って、頭の血が薄くなったためらしいので、中央道原PAで、小休憩をして、諏訪ICを出たのは、13:51だった。ビーナスラインをひたすらに走り、良い時刻に滝の湯へ着いた。湯に入り、ビュッフェの夕食をいただき、早々に翌日の登山に備えた。
 宿の朝食は、7:00なので、ゆったりと出発すると、9:30ごろになるが、のんびり登山なので、特に問題はない。麦草峠は、ドライブで数度通過しているが、個人的なトレッキングで、登山の足場に利用するのは初めてである。蓼科は、山麓一帯が、広大な別荘分譲地みたいなところで、この一画を通り抜けて、メルヘン街道と称している国道299号線を、ゆるりゆるりと、登っていった。峠に近くなると、高原のような場所を走るが、係員のいる駐車場があった。看板には、公共駐車場とあり、登山者用の駐車場と確認して、車を停めた。想定していたよりも、車の数が多く、平日の朝にしては、意外な気がした。久しぶりに、登山用の身支度をして、駐車場を出発したのは、9:40頃だった。登山用のスパッツを履いたのも久しぶりなら、登山用のストックを持つのも、3年ぶりぐらいだった。森の中の木道を5分ばかり歩くと、草原のような、麦草峠に着いた。峠には、お仕事で何度か来たことがあるのだが、昔は本当に山小屋の雰囲気だったのに、今回の雰囲気は、幟が乱立したドライブインに変容していて、少々がっかりした。
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最近、北八の天狗岳に皇太子殿下が登られたので、道が整備されているのか、とも思ったが、林間の道は、相当にワイルドだった。しばらく登った後、少し下ってから、本格的な登山になった。溶岩台地に樹木が生えたらしく、樹は根を下ろすことができなくて、表面をボコボコと、覆い尽くしていた。岩だらけの土地に、根っこがゴロゴロなので、正直に言うと、コースだけは、中級の登山道だった。丸山の斜面は、丸山の森と名づけられていて、大地から木の幹に至るまで、モスワールドだった。
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このような、素敵な苔の森は、どこにあったかな、と考えてみたのだが、最初が屋久島だった。もう一か所が、熊野古道で、どちらの苔も素敵だった。ただ、今回の北八は、時間帯が良かったのか、苔の雰囲気が最高に素敵で、本当に感動した。登り詰めた丸山は、標識は沢山あるのだが、丸山の標識がなかったので、がっかりした。
 地図を観る時に、要注意なのは、昭和の地図か、平成の地図か、ということである。昭和の地図は、若者を基準にしているので、厳しい。平成の地図は、中高年を標準にしているので、やさしい。どうやら、自分が、参考にした地図は、昭和バージョンだったらしく、40分で登るはずの丸山は、1時間以上かかってしまった。それでも、苔の美しさは、筆舌に尽くしがたく、天気と時間帯にも恵まれたのだろうと思った。丸山から、高見石までは、相当に急な下りだった。30分ほど歩くと、前方に、軽装の若者がいたので、不思議に思ったのだが、このあたりで、白駒の池からのコースが、交差していた。すぐに、小屋に着いたのだが、最初は、営業しているのか、と心配したほどだった。表に回ると、杞憂だった。多くの登山客や、軽装の人も混じっていて、小屋の前には、テラスがあった。小屋の人が、岩まで登ると、白駒の池が見えます、と教えてくれた。周りを見渡すと、確かに、岩の塊があり、どうやらそこが高見石らしかった。石というので、大きい石を想定していたのだが、現実は、岩塊というべき、巨大な岩の塊で、ロッククライミングよろしく、ペンキの○マークまで見えていた。自分はどうにかなるとしても、肩の痛いM子は登れるのか、心配したのだが、何とか這い登ることができた。目の前には、北八ヶ岳の原生林に囲まれて、見事な白駒の池の絶景が見えていた。
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良くみると、湖畔には紅葉も始まっている様子だった。瑞牆山の頂上は別格としても、屋久島の太鼓岩とか、甲州小楢山の幕岩のように、気分は良かったのだが、何分にも、足場が不安定だったので、記念写真を撮って、早々に岩から下りて、小屋のテラスで休憩した。揚げパンが2個で350円也だったので、黄粉味とココア味を注文し、コーヒーブレイクにした。
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高見岩は、平日というのに、人が一杯で、小屋前の広場も、お弁当組で賑わっていた。しばらく前に、テレビのCMで、吉永小百合が、北八ヶ岳を彷徨していたが、その影響なのか、とも思った。12:21にここを出発して、白駒池に向かった。丸山のコースよりも、登山道ははっきりしていたが、そのぶん苔は、やや貧弱で、明らかに丸山の森が、高見の森よりも、苔が瑞々しく感じた。急登を下り、やや緩くなると、木道が現れ、眼前に湖が見えてきた。小屋があり、しばらく、右折してみた。5分ばかり、湖畔を散策して、Uターンして、小屋に戻った。高見石小屋では、小屋のオリジナルバッジと、北八ヶ岳というバッジを買ったのだが、ここでも、白駒の池のバッジを購入した。それにしても、白駒の池は、100%、観光地化していた。昔訪れた時には、秘境というムードだったが、何十年も経てば、仕方がないのだろうか。
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それでも、白駒の森の苔は、まあまあの水準で、隔離された感じはあるものの、下山途中の、高見の森よりも、良かった。国道299号線を、メルヘン街道というのだが、確かに、苔の森は、7人の小人が登場しても、何の不思議もない雰囲気で、そこから名づけられたのかとも思った。観光客と一緒に歩くと、右手に、有料の駐車場が見えるのだが、ここで左折して、我々は、麦草峠へ向かった。途中には、奥蓼科の庭という、開けた場所もあり、気分の良い、トレッキングルートだった。やがて、見覚えのある麦草峠の一角に出て、ここから5分ほどで、駐車場へ戻った。休憩を入れて、ちょうど4時間の行程だったが、思ったよりも、ルートはきつかった。ファミリー百名山には、エントリーしようと思う。

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