オリンピア遺跡 華麗なるギリシャ紀行③

 5月5日(三日目・金) さわやかな朝だった。ホテルの庭からは、オリンピアの原野が見えて、なかなか景色が良かった。
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旅の前日に、沢木耕太郎の「深夜特急」を読み直してみた。観光はほとんどしないのが沢木耕太郎のポリシーみたいなものである。その沢木が、ペロポネソス半島の地図を見て、知っている地名が3つある、ということで、ミケーネと、スパルタと、オリンピアに行くのが、面白かった。
 オリンピアの遺跡
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は、山の中というよりも、原野というような場所にあり、近くの川の氾濫によって、ポンペイのように、地下から発掘された、ということだった。ギリシャ神話の、最高神ゼウスが、父クラノスを倒したのがこの地であり、古代オリンピックは、ゼウス神に対する、奉納試合として始まったらしい。始めた人(神)としては、アキレウス説、ヘラクレス説もあるが、ガイドが話していた、ペロプスの話が一番面白い。無敵のエーリス王オイノマオスとの戦車競走で、王の娘ヒッポダメイアの機転で勝った、という説である。基本的には、へレスともいわれるギリシャ人だけの行事で、祭りの間、休戦にしたことは有名である。この遺跡で、一番目立っている遺跡は、フィリペイオンと呼ばれる、トロス(円堂)である。
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あの、アレキサンダー大王の父が建てたものだが、大王の師だった、アリストテレスの名前も、刻んである、と話されていて、遺跡が身近に思えた。最初に、見学したのは、ジムナジウムで、要するに、これは、練習場だったらしい。列柱がきれいだった。
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続いて、格闘技練習場(パラエストラ)の次に見学したのは、ビザンチン時代に、村の教会に改装された遺跡だった。ここは、古代にゼウス像(世界七不思議)を造ったフィディアスの工房跡
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だった建物で、後で見た博物館では、ゼウス像の衣のパーツの型が展示してあった。遺跡の中心ゼウス神殿は、地震によって破壊されたものが、今度は、洪水によって、埋もれたそのままだった。柱の直径の大きさもびっくりだが、何よりも、破壊されたそのまんまの造形が、どんな展示物よりも、はるかに凄味があった。
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現在の、スタジアムに相当する、スタジオンは、明るい感じの場所にあった。
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近くの山の景色の中に溶け込んだようなスタジオンの風景が、とても良かった。古代は、男性だけが、全裸で競技した、と思っていたのだが、女性の競技もあったそうで、びっくりした。(後で調べたら、ヘラに奉げるヘーライアで、右胸を出した、ニケのスタイルだったらしい)確かに、スタジオンには、女性用のスタートラインもあった。スタートの格好で、記念写真を撮った。最後に、ヘラ神殿(聖火を点火する遺跡
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)を見学したのだが、ここは、別格に感動した。遺跡には、マチュピチュのように、スピチュアルな聖地があるが、ヘラ神殿も、そのようなパワースポットらしく、ひざあたりから、全身に震えるような感動を覚えた。オリンピアの遺跡は、人工的な修復感が少なく、とても良い感じの遺跡だった。
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 「感動の 夏の花咲く ヘラ神殿」(2020には いよいよTOKYO)
この後、少し離れた場所にある、オリンピア博物館を見学した。ここもまた、抜群に良かった。中国の、国宝級の文物は、すべて北京の故宮博物館にあるように、ギリシャのものも、アテネ国立考古学博物館にある。しかし、ここのものは、現地に残っていた。
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自宅にある、「アクロポリスの丘とギリシャ文明」という美術図鑑(データ化して持ってきた)の、スターたちが、次々に現れたので、本当に興奮してしまった。特に、アポロンは、男性の裸体像ながら、お尻の造形が美しく、後ろから、見惚れてしまった。
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ゼウス神殿の横にあった、見事な三角柱の上に乗っていた、衣の素敵なニケ像も良かった。それよりも、図鑑にはなかった、ゼウス神殿の二つの破風のレリーフが圧倒的に凄かった。
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一つは例の、「ヘロプスの戦車競走」一方は、「ケンタウロスとラピタイ族の戦い」のレリーフだった。

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