アクロポリス美術館 華麗なるギリシャ紀行⑪

 5月9日の午後、もう一度、アクロポリスの下まで戻って、新しい、アクロポリス美術館へ入った。とても大きく、近代的なミュージアムだった。そもそも、博物館自体の地下に遺跡
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があり、ガラスの床で、遺跡を公開していた。博物館の中に入ると、広々としていて、1階には、付近で出土した壺などのギャラリーになっていた。2階に向けて、緩い階段なのだが、これは、神殿の雰囲気を出して、設計している、とのガイド(渋い男性のスピロス氏)の説明だった。2階に上がると、はるか昔、ペルシャ軍に破壊された古神殿の、ペディメントがあった。アルカイック時代のもので、いかにも神話らしく、日本でいえば、八岐大蛇のような、3人の上半身の蛇が、ユーモラスに飾られていた。ここから、右手一帯は、アルカイック時代の彫刻群で、すぐそばには、「子牛をかつぐ男」が、目をまん丸くして正面を向き、下を向いている子牛の表情との対比が面白かった。一番に感動したのは、手元の図鑑によれば、「ペプロスを着るコレ-」という作品で、肉眼でも彩色の跡が残っている作品だった。最近の技術によれば、色が見えるのだそうで、ビデオで見事に、色を再現していた。もちろん、色にも感動したのだが、特に後姿が粋で、かっこよかった。2階の踊り場に当たる部分に、エレクティオン神殿を支えていたカリアティードと呼ばれる、女性柱像の本物が5体展示されていた。
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実際に、コンテストで選ばれた、美少女たちで、清楚な美しさを湛えていた。この少女たちは、踊っているらしくて、右側の二人と、左側の二人とでは、ステップの足が、右左逆になっていた。この、カリアティードも、後姿が、ぞくぞくするように素敵だった。ここから、4階に上がると、このミュージアムの核心部分があった。ここからは、すぐ上のパルテノン神殿の眺めが素晴らしいのだが、この神殿と、まったく同じサイズで、しかもその内部装飾を再現している仕組みになっていた。本物は薄い褐色、レプリカは白いので、すぐに区別はつくのだが、違和感を壊さない程度に、本物を忠実に展示してあるので、見ごたえがあった。ペディメントについては、当然のことながら、本物の大部分は、大英にある。聞くところでは、大英のものを、返還してもらうために、この博物館を造ったそうで、このことに、賛同したくなるレベルに仕上がっていた。館内には、神殿のペディメントの復元ミニチュア
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があったが、これが、個人的には、なかなか良かった。確かに、大英のペディメントは、彫刻の迫力が凄く、感動したのだが、余りにも大きくて、全体像がつかみにくかったからである。正面である東側は、アテネの誕生、西側は、アテナとポセイドンの争い、なのだが、特に後者が、興味深かった。最後に、ガイドが外のギャラリーに出して、解説をしてくれたのだが、なかなか内容が濃くて、難しかったようだ。ここには、神殿の内部を飾っていた、パンアテナイア祭りの行列のレリーフ
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が、ずらりと並んでいて、これが気になって仕方がなかった。ここで、30分のフリータイムになったので、ここのフリーズを一周したのちに、2階に下りて、見逃したものを見学した。一番には、アテナ・ニケ神殿に飾られていた「サンダルを履くニケ」のレリーフで、右胸から左足にかけての、衣の表現が素晴らしかった。もう二つは「ブロンズのアテナ」と「沈思のアテナ」の二つのアテナ像だった。3階で絵葉書を買い、10分前には、降りてきたのだが、後ろ髪をひかれるような感じだった。
5月9日の予定は、もう一か所、国立考古学博物館の見学もあったが、最終日に回すとの、達しだった。そんなわけで、やや早くホテルにチェックインしたのだが、夕食までの空き時間に、土産物屋とスーパーマーケットをチェックして、コンビニで水を買って、部屋に戻った。19:00にロビーに集合して、レストランへ向かった。アクロポリスが良く見えるレストラン
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で、食事中に日没(20:12頃)になり、パルテノンが一瞬暗くなった。そして、しばらくして、ライトアップされると、丁度パルテノンの真上に、満月
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(正確には、十四夜の月)が出て、奇跡のような景色を、ショーアップしていて、しばらく見とれていた。ここから、もと来た道をそぞろに歩いてホテルに戻ったのだが、夜風が、心地よかった。

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