アテネ国立考古学博物館 華麗なるギリシャ紀行⑭

 国立考古学博物館の見学は、今回の旅の、三大目的の一つだったので、多少の入れ込みがあった。ミュージアム恒例の後半フリータイムに、チェックしていた全作品が、観られるかどうかが気になっていた。ガイドの説明は、ど真ん中の部屋と思われる4室からだった。ここはミュージアムの核心であるミケーネ文明の間である。もちろん最大の見ものである「黄金のマスク」だった。
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シュリーマンが、ミケーネ遺跡の、円形墓地から、発掘し「アガメムノン王のマスク」と主張したもので、今でもその名で、通称されている黄金のマスクである。驚いたのは、黄金のマスクは、一つではなく、数点あり、マスク以外の黄金製品も多かったことだった。
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また、ここには、飾り物を付けた、素敵な女性の壁画もあったが、宝物のような装飾品も多かった。ここから一旦、入口まで戻り、「の」の字型の順序で見学した。まずは、7室の陶器の部屋には、幾何学時代の巨大な壺(アンフォラ)があり、墓標だったらしい。
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デザインの一部には、古代アゴラ博物館で感動した「草を食む、動物の壺」と同じデザインがあったので、この時代の、定番のデザインかとも思った。ここからは、ここのコレクションの白眉の、彫刻コレンションを見学した。最初に、アルカイック時代の代表作として、スミオンで発掘されたクーロス(男性裸体像)を見た。
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初期の作品で、直立不動で硬直したような作品だったが、次の、クラシック時代の作品は、柔らかな作品に、変容していた。
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このミュージアム、最も有名な作品は、昔も今も、「アルテミオンのポセイドン像」である。
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ガイドは、完璧な彫刻作品との説明だったが、それほど若者でもないので、ややたるんでいるような感じがしないではなかった。ガイドの説明によると、ギリシャのブロンズ彫刻のほとんど全部は、ローマに運ばれてしまったそうである。このポセイドン像も、ローマに運ばれる途中、アルテミオン沖で沈没したものを回収したらしい。この博物館の中央(21室)には、同じく、アルテミオン沖で回収された「馬上の少年像」があった。
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写真で見る限り、少年が小さく写っているので、小さな作品かと思いきやさにあらず、ポセイドン像を上回る大作で、恐らくは、作品としても優れた作品だと思った。ほとんどのツアーでは、1階のこの部分で終わりらしい。ただ、我々が、サントリーニ島帰り、ということで、2階まで連れて行ってもらえた。今回の旅で、2冊の本を持参した。そのうちの1冊が、昭和48年の、金子史朗著「アトランティス大陸の謎」だった。(ちなみに、もう一冊は、「ギリシャの英雄」で、ギリシャ神話に登場するお話なので、ギリシャの旅行には、最適な本だった) サントリーニ島に、古代文明が発達した理由が、やや分かりにくかったのだが、2階で、エーゲ海の地図を見ると、その中心に位置するのが、サントリーニ島なので、地勢的な理由があるのだろうと感じた。「アトランティス大陸の謎」の、表紙を飾っていたのが、「ボクシングをする少年」だった。
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2階には、この作品と、もう一つオリックスの壁画などがあり、他のサントリーニ島の資料があった。ここで、30分のフリータイムになった。アクロポリス美術館の場合、10分前には、見学にほとんどの人が集合していたのだが、今回は、最後の見学なので、ギリギリまで、粘ってみることにした。まずは、30室の「アフロディーテと牧神パンとエロスの像」
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を探した。2、3回聞いて、結局、入口まで戻り、なんとか探すことができたが、ずいぶんエネルギーを遣ってしまった。
 今回、自宅の書架にある、世界美術全集の「アクロポリスの丘とギリシャ文明」を、データとして、持参してきた。次に、その中にある13室の「竪琴を持つ音楽家」を探して、見ることができた。これは、キクラデス文明を代表する大理石の彫像で、造形としても、ピカソのキュピズムの造形と、見まがうぐらいの、斬新な作品でもあった。
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もう一作、20室の「アテナ・パルテノス像」
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をぜひ観たかったのだが、残り時間が、6分だった。この作品は、パルテノン神殿の本尊の、フィディアス作の12分の1の模作なのだが、本尊が現存しない中では、貴重な作品なので、ぜひ見て見たかった。やや小走りだったが、これも、何とかクリアして、時間ぎりぎりに間に合うことができた。今回、ガイドブックとして、るるぶ版「ギリシア・エーゲ海」を、ノートに切り貼りしたものを持参したのだが、写真を係員に見せて、場所を聞く、というシステムが、何とか機能して、目的を達成できて良かった。後は、スニオン岬の見学を残すのみになった。

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