ルーヴル美術館展 肖像芸術-人は人をどう表現してきたか

 ルーヴル美術館展は、過去なんども見た記憶はあるのだが、それなりに、良い作品もあるだろうから、比較的、軽い気持ちで、梅雨明けの7月9日に、国立新美術館へ出かけた。
 プロローグ マスク-肖像の起源 1「棺に由来するマスク」 新王国第18代アメンテプ3世の治世の作品とのこと。古代エジプトの歴史は、長くて難しいが、日本で有名な、ツタンカーメン王の先々代ぐらいか。まるで、生きているかのように見えたので、不思議だったが、解説によれば、未来の姿とのことだった。 2「女性の肖像」 2世紀後半の、エジプトテーベの出土、とのことなので、時代的には、新しく、ローマ時代の作品なので、モダンな感じがした。
 1.記憶のための肖像 5「着衣のクーロス」 昨年、ギリシャに行ったので、クーロス像は懐かしい。着衣、というのが、珍しく、初めて見た。サモス島あたりで、制作されたらしい。 6「奉納浮き彫り」レリーフが珍しく、テセウスという英雄は、ギリシャ神話に出てきて、これも名前が懐かしかった。 7「古代の葬礼肖像」 夫婦が、手をクロスして肩を抱き合っているのが、面白かった。 11~13「墓碑肖像」 ギリシャでも、行ったことのない、テッサロニキで製作された、集団の顔の浮き彫り。このようなものは、見るのが初めてで、珍しかった。 14「女性の頭部」 今は行くことが不可能になってしまった、シリア、パルミラ出土の作品。青い目の痕跡が、かすかに残っていた。 17「ヘラクレスとして表された子どもの小像」 テセウスよりも高名な英雄ヘラクレスなので、きれいだった。 19「エンブレマ型杯」 ポンペイの近くで、ポンペイと同様の遺跡であるボスコレアーレの至宝と名付けられた、素敵な杯だった。 21「ブルボン侯爵夫人」 お墓の像だが、コレラが流行っていた時代のもので、不気味、とだけ書いておこう。 23「マラーの死」(ダヴィッドと工房) 歴史の本に載っている有名な絵だが、ダヴィッドの作とは、知らなかった。
 2.権力の顔 26「境界石」 女神ナナヤの前のバビロニア王メリシパク2世と娘、と題されているように、バビロニア王国のものだが、イメージとしては、ハンムラビ法典だった。形はそれよりも小さいが、刻んだ像が深く、存在感が際立っていた。 27「王の頭部」 ハンムラビ王の頭部、とされているものらしい。法典と同様に、略奪されたことが、書かれてあった。 29「アレクサンドロス大王」 大王は、自分の彫像は、3人のアーティストにしか、彫らせなかったらしい。現存するものは、すべて、レプリカということになるが、レプリカも、時代が経つと、とても貴重なもので、おかげで、我々が、大王の面影を知ることができる。 30「ミトリダス6世エウパトルの肖像」 はじめ、面白いヘアスタイルだなあ、と思っていたら、トラかライオンの顔をかぶっていた。 32「トガをまとったティベリウス帝の彫像」 カプリで発見された像だが、持っているものが、パピルスということだった。 33「胴鎧をまとったカラカラ帝の胸像」 有名なカラカラ帝だが、にらみがすごかった。 34「ハドリアヌス帝の理想的肖像」 全く横顔の肖像は、珍しかった。 38「5歳のフランス王ルイ14世」 とても5歳とは思えない、毅然とした顔で、ローマの皇帝を意識した作品とのこと。 40「聖別式の正装のルイ14世」 おなじみの、ルイ14世像だが、脚の、タイツのあたりが、絵というよりも、彫刻のような感じだった。 42「リシュリー公爵」 男性だが、超ロングヘアだった。 43「アルコレ橋のボナパルト」 
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ナポレオンは、小男だが、実にかっこいいー、という感じの絵だった。 47「ナポレオン1世のデスマスク」 デスマスクは、彫刻作品らしい。30点、制作された、とのこと。 48「フランス王太子オルレアン公」 若くして亡くなった王太子の肖像で、実に立派。オルレアン公直々に、肖像画を依頼したそうで、作者は、あの「泉」の作者アングルである。 64「画帖」 肖像画と絵画のアルバム、というものだが、初めは、偶像が禁止されているイスラムの絵画、という触れ込みなので、何者かと思ったら、あのムガール帝国のアクバルだった。 66「クレオパトラ2世または3世の肖像」 あのクレオパトラなのかどうかは、分からなかったが、とてもきつい顔をしていた。 68「スペイン王妃マリアナ・デ・アウストリアの肖像」 ベラスケス工房の絵で、あのマルガリータ王女と、同じような感じなので、面白かった。 69「マリー・アントワネット」 セーブルの王立磁器のものだが、磁器製であることに、驚嘆する。 73「アリストテレスの肖像」 古代ギリシャの摸刻だが、残してくれたローマ人に、感謝である。
 3.コードとモード 82「赤い縁なし帽をかぶった若い男の肖像」 赤い帽子が印象的な作品だが、何といっても、ボッティチェリ公房作なので、あの「ヴィーナスの誕生」などを彷彿させる、肌の色だった。 86「パリ市参事会員ユーグ・デスノの肖像」 バッハのような、鬘が印象的で、二色の衣も、なかなか素敵だった。 91「女性の肖像」 
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かつて、美しきナーニといわれた、ヴェロネーゼの名作。うっとりと見つめてしまうが、胸元の広さが、真珠のネックレスを、惹き立てていた。 93「ヴィーナスとキューピット」 我が家に長い間飾られていたポスターだったので、とても懐かしく感じた、レンブラントの名作。羽があるので、キューピットなのだろうが、自分には、やさしい聖母子像に思える。 106「第2代メングラーナ男爵」
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 一目で、ゴヤの作と分かった。かわいい坊やの肖像である。
 エピローグ、アンチンボルド  112「秋」 春と秋とが来ていたが、春よりも、秋のほうが、傑作に思えた。
 個人的には、どうしても、彫刻よりも、絵画のほうが親しめるが、ギリシャやメソポタミアなどの名品も来ていて、それなりに楽しめてよかった。

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