釧路湿原 タンチョウ 最果て 道東蝦夷梅雨日記④

 屈斜路温泉のPホテルには、朝のビュッフェで、牛乳の飲み比べ、というのがあって、5種類ぐらいの生ミルクが並べられていた。道東は、酪農王国なのだが、教科書的には、米作が可能な石狩あたり、畑作が盛んな十勝あたりに対して、道東は、畑作もできない、とマイナスイメージで、語られるのだが、冷涼な気候は、牧草の生育には、最適らしい。行政ごとに、牧草の割合が違うので、牛乳の味が違うというのだが、飲み比べてみたら、確かに、味が違っていた。ちなみに、北海道は、白黒のホルスタイン種が多いのだが、ジャージー種に比べると、3倍もミルクの量が多いのらしいのだが、道東に来てみれば、ホルスタイン種でも、おいしい牛であることは、十分に実感できた。我々がドライブしているのは、道東酪農王国の一角である、別海町である。道は、いつの間にか、国道44号線に出て、左折した。「スワン44ねむろ」という道の駅で休憩した。白鳥がいたので、興奮したのだが、どうやら、後で考えたら、タンチョウだったようだ。それにしても、まるでウユニ塩湖のように、白い鳥が湖面に映っていて、幻想的だった。ここから、納沙布岬に行く途中に、間違いなく本物のタンチョウ家族を発見した。
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タンチョウは、とても夫婦仲が良いそうなのだが、生まれたばかりのひな鳥もいて、このような場所に、ひな鳥がいることは珍しいらしい。根室の街を通り抜け、納沙布岬には、太平洋側から接近した。納沙布岬
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の雰囲気は、最北端の宗谷岬にも似ていた
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が、北方四島の祈念のモニュメントが大きいので、最果て感はやや薄らいでいた。ただ、岬のすぐ真ん前に、水晶島の灯台があり、その灯台との中間が、日本とロシアとの中間ラインが走っていると知って、あまりにもその近さに、無念の気持ちが沸き上がり、ぶるぶると、震える感じがした。日本人の一度行くべき場所として、広島や知覧、沖縄などの平和祈念館があるが、ここへも必ず訪れるべき場所だと思った。ここには、北方四島の資料館もあり、先日読んだ「海の祭礼」の主人公森山栄之助が作成に携わったと思われる、日露通商条約のコピー
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があって、胸にジーンときた。再び根室の街を走り抜け、先のタンチョウ家族を、今度は見やすい窓側だったので、写真を撮ることができた。バスは、根釧台地を走り抜けたのだが、途中で、道の駅で休憩して、展望台に登り、根釧台地を俯瞰見学した。宿は、昨日と同じPホテルで、釧路市街のシティーホテルだった。釧路は初めての街で、幣舞橋にも行きたかったが、自重して、夕食のフレンチを展望レストランから、堪能した。
 最後の日 再び、蝦夷梅雨の天気に戻り、朝から雨がしっとりと降っていた。現在の梅雨前線は、長崎の五島列島から、日本海を突っ切って、ここ釧路付近まで伸びていた。今年は、例年の太平洋高気圧ではなくて、小笠原高気圧というのが強いので、南のほうから梅雨が明けずに、何と関東地方から梅雨明けのニュースが届いた。釧路16℃なのに対して、東京は32℃なので、東京に戻るのが、怖いような気もする。この日の予定は、まずホテルから30分ほどバスに乗り、温根内ビジターセンターというところから、ガイドに連れられて、湿原に向かった。最初は、コンパネ道とガイドがよんでいた木道を降りると、ビジターセンターが現れ、その場所から、本格的な湿原の木道がスタートした。初めは、ハンノキの生える湿原をしばらく歩いて行った。湿原に木が生えるのは、乾燥化している証拠なのだろうが、詳しい説明は、聞きそびれた。雨は、しっかりと降っていたので、大変だった。
 釧路湿原は、山手線内の何倍もの面積を誇る、わが国最大の湿原だが、スタートしたばかりのところは、疎林といった風情で、どちらかといえば、樹木の種類は違うが、日光の戦場ヶ原の雰囲気に似ていた。途中に、水芭蕉に似た、白い花が咲いていたが、ガイドによれば、ヒメカイウとのことだった。もう一つ、黄色い花が咲いていて、ヤナギトラノオと言っていた。ブラシのような黄色い花の形で、実は初めて知った花だった。途中に、ヤチマナコと呼ばれる、底なし沼があり、確かに深さは3mを超えていて、昔は牛などが入ってしまう事故もあった、という説明をしていた。釧路湿原の観光としては、展望台から眺める、というお手軽なものもあるらしいが、我々は、とりあえず、湿原の木道に足を踏み入れた。ルート的には、1時間ぐらいで周回するルートもあるようだが、ツアーの悲しさで、20分はかり急ぎ足で、カキツバタの咲いている地点まで行って、Uターンした。
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物足りなさが強かったが、とりあえず左脳的には、天下の釧路湿原に行ったことになった。ここから、30分かけて阿寒国際ツルセンターを見学した。絶滅されたと思われていたタンチョウが、再発見された由緒ある施設らしいのだが、時間をかけて移動する割には、見学時間が少なく、こちらも物足りなかったが、動物園スタイルでタンチョウを見学できるのがメリットだった。最終日も、忙しかった。再び、釧路市内まで戻り、JR釧路駅から、ノロッコ号
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に乗車した。JR北海道名物のノロッコ号は、以前冬の釧網線でも経験したが、こちらは、夏のノロッコ号である。最初は、住宅街だが、だんだんと自然が増えてきて、左側に釧路川を臨みながら走ると、蛇行地点が見えてきて、とても感動した。
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右側にも、湿原があり、ここには何と、あのタンチョウが優雅に飛んでいる姿まで見ることができた。列車には、ガイドがついているのだが、ガイドが終わってからも、釧路川の絶景は続いていた。50分近くの乗車だったが、まあ面白かった。これにて、すべての観光が終わって、釧路空港へ向かったのだが、釧路を周回するような高速に乗って空港に着いた。釧路・羽田便は、満席で、我々はバラバラに、3人席の真ん中に乗り込み、爆睡して、羽田に戻った。羽田到着が、15:30だったので、ラッシュアワーにつかまらないように、そのまま乗り継いで、О駅まで戻った。明るいうちに着いたが、東京は猛烈に暑かった。

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