ペルシャの栄華 スーサ遺跡 イラン歴史の旅 ペルシャ秋游 ⑮

 チョガ・ザンビルから、1時間かけて、スーサへ行った。街の真ん中に、廃墟の丘があり、はっきり申して、何もないところだった。
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宮殿の跡が分かるように、整備はされているのだが、復元だけを比較すれば、我が平城京跡の方が、立派に思えるほどである。
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スーサの遺跡から、アフリカ(トンブクトゥ)の泥のモスクみたいな風貌の、高層建築が見えていた。
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遠望だけなので、詳しくは分からないが、聖ダニエルの墓、との説明だった。日本人には、ダニエルは、馴染みのない名前だが、自分には、「ダニエル書」は微かに、聞いたことがあった。旧約聖書では、モーゼに次ぐ、重要な預言者、とのことだが、その地位は、各派によって、違うようだ。ただ、ユダヤ人がバビロン捕囚時代に、活躍した預言者であることは確実で、外典によれば、あのキュロス大王にも仕えたらしいので、このあたりで、ようやく、イランと関係がありそうだ。ダニエルは、イスラム教徒にも人気がある、とのことだが、ひょっとして、イランのシーア派に、人気があるのかもしれない。それにしても、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教が、いかに同じ穴の貉であるか、体感として、分かったような気がした。余計なことかもしれないが、キュロスに解放されたユダヤ人は、キュロスを「救世主」と思った人も多かったらしい。ディバ氏によれば、キュロス大王は、人類初の「人権宣言」を発した人とのことで、何度も強調していた。それはともかくとして、スーサの遺跡は、何層にも重なっているのだが、観光として見られるのは、大王ダイオレスの冬の宮殿、といわれる部分である。広場の一角に、柱の下部と、梁の飾り(ペルセポリスのグリフィンみたいなもの)があり、巨大さには、圧倒された。
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遺跡の中では、ガイド氏が、パラダイスと言っていた、真四角な庭園の跡(3か所)が、印象的だった。
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現在は、乾燥した大地、という印象が強いが、昔は近くに川が流れていたそうで、気候の変動なども、気になるところではある。最後に、付属の博物館を見学した。こちらは、はっきり言って、遺跡よりも、数倍に良かった。一つは、ペルセポリスにもあった、梁の飾り(頭柱)である。
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遺跡に外にあるものは、破損がひどいが、館内のものは、目がギョロッとして、雰囲気が出ていた。もう一つは、カラーのタイルの作品で、色が鮮明だった。作品の一つは、ペガサスのように翼を持った動物で、ペルシャでは、牡牛が馬のような感じに表現されていることが多いので、牡牛かもしれない。
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牡牛なら二本の角だが、この聖獣は、横顔なので、一角獣に見える。もう一つは、対の作品で、兵士だと思われる。槍と、武器入れらしい背負子(箙)を背負い、にらみつけているのだが、髭のようなデザインのヘルメットが、鮮やかな色彩で、残っていた。
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博物館は、遺跡を発掘した、フランス人の夫妻が建てた、城塞のような建物で、悪くはないのだが、発掘品を、約束(半々)に違反して、オスマントルコを経由して、盗むように持ち帰ったそうで、本当に、帝国主義の、いやなところだと思った。、ルーブルに行っても、なかなかイランのコーナーまでは、手が回らいのが普通だが、もし、もう一度、ルーブルに行く機会があれば、ぜひイランのブース、とりわけ、スーサの発掘品は、ぜひ見たいものだと思いながら、バスは、再びアフワズへ2時間をかけて戻った。
 元の予定では、テヘランでの夕食だったのだが、午前中から、フライトの遅れが確定していて、結局アフワズでの夕食となった。ただ、この変更は、ラッキーだった。料理そのものは、ナンとケバブという、いたってシンプルなものだが、ナンは店先で、饅頭みたいな塊を、ピザを作るように、クルクルと回して円盤を作り、釜で焼くのだが、
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生地が薄いいので、あっという間に焼き上がり、熱々のナンを食べたのが、最高に良かった。イランの野菜が美味しいことは、何度も紹介したが、トマトも、中身もたっぷり充実感のあるトマトで、味が素晴らしかった。パクチーという野菜は、いつも食べず嫌いで、敬遠していたのだが、イランに来て、初めてトライしてみた。カット野菜をマヨネーズで味付けして、ナンに包んで食するのが、美味しいことを、イランを離れる間際に知った。ケバブは、パクチーと一緒に、やはりナンに包んで食べると、とても美味しかった。お店に入った時、店の真ん中に、三日月型の包丁が置いてあったのだが、これは、ミンチケバブのミンチを作る刀だった。手際よく、あっという間に、ミンチにしてしまう、手際間良さも、なかなかの見ものだった。俗説では、モンゴルが、馬で移動していた時に、ミンチになった、というものだが、真偽のほどは分からない。ただ、中国のウイグルのケバブも、トルコのケバブも、全く同じものなので、一番に、シルクロードを感じる、食べ物ではないか、と思う。この日は、テヘランまで飛ぶのだが、結果的には、2時間の遅れで飛び立った。ただ、荷物検査が、変なタイミングで始まったので、ハプニングが起こってしまい、結果的に、TCにも、ガイド氏にも、そして全員に迷惑をかけて、申し訳なかった。フライトは1時間ぐらい、山越えで少し揺れたが、無事にテヘランに着いた。真夏のアフワズから、晩秋のテヘランに戻ったように、涼しかった。

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