松方コレクション展

 ほとんどが、国立西洋美術館の平常展にあるコレクションなので、人が少ないのかと思っていたら、予想とは、大違い、切符を買うだけで、長い行列ができていた。土金あたりの、最終時刻を21:00まで、繰り下げるぐらいの、人気だった。内容も、良かった。
 プロローグ 1「睡蓮」(モネ) 今年、高知県の「モネの庭」を見てきたばかりなので、興味深かった。今までは、睡蓮の花ばかり見ていたのだが、今回は、逆に、水面にゆらゆら映ったや柳の方に注目して、鑑賞した。水面に使用した紫色が、印象的だった。 2「松方幸次郎の肖像」(フランク・プラグィン) 面魂が、なかなか良かった。 3「共楽美術館構想俯瞰図、東京」(フランク・プラグィン) 建物の構想は別にして、ふと思ったのは、ひろしま美術館だった。
 Ⅰロンドン 19「聖母子と洗礼者ヨハネ」(かつてバーニャカヴァッロに帰属) マリアのおっぱいをつまむイエスが面白い。マリアは、バリバリの金髪に描かれていた。 22「愛の杯」(ロセッティ) 緑色の眼がまぶしい、ロセッティの美女だった。 26「あひるの子」(ジョン・エヴァリット・ミレイ) 足元の靴が汚れている、というのだが、爽やかな感じの少女だった。 48「羊の毛刈り」(セガンティーニ) 松方コレクションに、セガンティーニの作品が、結構多かったのが、意外だった。セガンティーニと言えば、山の絵のイメージだったのだが、ミレーっぽかったのが、いがいだった。それにしても、ものすごい、羊の大群だった。 49「花野に眠る少女」(セガンティーニ) 何か、ミレイを想わせるような絵だった。 
 Ⅱ 第一次世界大戦と松方コレクション 何か、人が多いのと、テーマが戦争だったので、詳しくは見なかった。
 Ⅲ 海と船 76「裕仁殿下のル・アーヴル港到着」 昭和天皇の、皇太子時代をテーマにした絵だが、靄と旗がなかなか、良い絵だった。
 Ⅳ ベネデットとロダン 80「考える人」(ロダン) お馴染み、「考える人」だが、良く知っているだけに、じっくりと見たのは、久しぶりだった。頭のベレー帽らしきフォルムと、足の親指の造形が、まん丸くて、印象的だった。
 Ⅴ パリ 94「春(ダフニスとクロエ)」(ミレー) 実に明るい絵で、ミレーの青春の絵のようだった。 96「帽子の女」(ルノアール) この絵は、先入観で、少女の絵とばかり思っていたら、タイトル通り、しっかりとした大人の女性だった。 97「貧しき漁夫」(シャヴァンヌ) 幸福なルノアールの隣に、悲惨な感じの絵が置いてあったので、ちょっと、ショック感があった。素晴らしい作品だと思う。 103「波」(クールベ) 実に、山のごとき波を、描いているのに、感嘆した。 104「海辺に立つブルターニュの少女たち」(ゴーガン) 「貧しき漁夫」とも違うが、何と悲しい眼をしているのだろうと、思った。 107「エトルタの風景」(モネ) 風の吹きすさぶ様子が、ド迫力だった。 109「舟遊び」(モネ) 平常展で、見慣れている作品なのに、改めて、身近に観ると、タッチが荒くて、印象の変化に、衝撃を受けた。どうしても、水面に、魅入った。 ◎116「アルルの寝室」(ゴッホ) この絵は、過去に何度も鑑賞していたのだが、今回も新しい感動をもらった。あの絵の前に立った時、肩のあたりから感動が来る、初めての経験だった。ぶっちゃけた感想では、他の絵を百枚見るよりも、素晴らしかった。それにしても、この絵の、丁寧な描きこみは、凄かった。117「赤い胴着の女」(ピカソ) 指の太さに、驚かされた。 118「扇のある静物」(ゴーガン) 珍しい、ゴーガンの静物で、扇とリンゴが対比が面白かったが、色はやはり、ゴーガンだった。 
 Ⅵ ハンセンコレクションの獲得 130「マネとマネ夫人像」(ドガ) 何よりも、切られたカンバスが衝撃的だった。 ◎134「積みわら」(モネ) 「積みわら」は連作なので、多くの作品があるが、この「積みわら」には、モネの妻と子が、描かれていて、その事実が、衝撃的だった。ジャンだと思われる息子が、スカートをはいているのが、ほほえましかった。大原美術館蔵の作品である。 135「冬の夕日」(シスレー) 水面に映る夕日が、素晴らしかった。
 Ⅶ 北方への旅 ◎139「鳥罠のある冬景色」(ブルューゲル・子) 今回、感動した3作品のうちの一つ。日本にあるのが、奇跡のような絵だと思った。 143「雪の中の労働者たち」(ムンク) 大作だが、大きさもさることながら、労働者のたくましさが、素晴らしかった。
 Ⅷ 第二次世界大戦と松方コレクション ◎「長椅子に座る女」(マティス) 今回、感動した絵3枚の、最後の作である。一言で言えば、スカッとした印象だった。 153「ページ・ボーイ」(スーティン) 有名な絵だが、この絵が、松方コレクションだったとは、知らなかった。戦後、フランス政府が、日本(松方)に返さなかった20枚のうちの、1枚だった。
 エピローグ 155「睡蓮、柳の反映」(モネ) この絵の悲惨さを想ったら、不覚にも涙が出てしまった。復元されて、イメージがつかめたのは、素晴らしい試みだと思った。

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