渉成園(枳殻邸) 敦賀・京都紅葉紀行⑨

 再び、市バスに乗り、京都駅まで出て、駅前にある、渉成園(枳殻邸)のライトアップに参加することにした。ライトアップは、人工的なので、あまり好きではないのだが、雅楽の演奏があることに魅かれて、チャレンジしてみた。時間つぶしに、近くの東本願寺へ参拝した。奈良の大仏殿に継ぐという、世界最大級の木造建築祖師堂は、隣の阿弥陀堂を従えるような感じで、聳えていた。DSC00204東本願寺.JPG靴を脱いで、室内に入ると、荘厳な声が聞こえてきた。本願寺は、浄土真宗の大本山だが、真宗は、ある意味、キリスト教などの「一神教」に似ている、というのが、私見なのだが、今回は、図らずも、このことを、補強するような体験をした。祖師堂は、とても巨大な信徒の広場で、中東で、良く体験する巨大モスクの内部に、雰囲気がとても似ていた。そして、読経のハーモニーは、感じとしては、キリスト教オーソドクスのアカペラの聖歌に感じが良く似ていた。読経の最後には、モニターに、ご詠歌のような歌詞が出ていたので、自分も、見よう見まねで、詠ってみたが、なかなか気持ち良かった。宗教というものは、教義そのものよりも、あのような心地よさが、世界に広まる理由かな、と思った。日本の歴史を振り返れば、一向一揆を起した真宗だが、あのような団結力が、一神教にも似た力で、信長や秀吉に抵抗し、若き家康を翻弄したのかと、実感した。枳殻邸の門前には、数珠屋さんがあって、そちらでも、ちょっとウインドショッピングして、お話も少し伺った。さて、ライトアップは、17:30から始まった。DSC00206高石垣.JPG庭には、池があって、そこにライトアップされた紅葉が映りこんでいて、きれいだった。DSC00209ライトアップ.JPG建物もライトアップされていたのだが、できれば、明るい時に見てみたいと思った。18:00になると、放送があり、部屋(閬風亭)に上がって、雅楽を聞いた。雅楽と言えば、宮中の音楽のイメージだが、本当は、仏教の浄土思想と同時に、シルクロードから伝わったものだ、という説明をしていた。DSC00216雅楽.JPG日本は、世界の文化の吹き溜まりなので、雅楽も、世界から伝わったものが、日本で醸成されたものだろうと思った。楽器は、左から竜笛、笙、篳篥が管楽器、竜笛はオーソドクスな感じの笛、笙は、複雑なパイプのような形をしていて、デリケートなので、火鉢で温めながら、演奏していた。ペルシャから伝わったとされる篳篥は、見ているだけで、熱くなるような演奏だった。「越天楽」など、3曲を聴いたが、本願寺の儀式でも、演奏するとの話だった。京都の建物が、応仁の乱で、ほとんど壊されたことは、どこのお寺でも聞いたが、雅楽も、応仁の乱で壊滅し、地方で細々と続いていたものを、江戸幕府が復興したらしいので、文化における、江戸幕府の力は、偉大なものだと思った。生演奏の雅楽を聞くのは、初めてなので、とても興味深く、楽しかった。後半には、琴の演奏もあった。DSC00217琴.JPG京都の銘菓、八つ橋は、もともと八橋検校の墓の門前のお土産だった、という話が面白かった。演奏の途中で、音程を変える、柱を移動していたのが、すごかった。音楽を楽しむとすれば、雅楽よりも、琴の方が、なじんでいて聴きやすかったのだが、雅楽の方は、楽団の前面に、楽太鼓という、太鼓が置かれていて、正倉院御物のような派手さが、なかなか目を楽しませてくれた。結局、もう一度、雅楽の演奏を聴いて、京都駅に向かった。変な話だが、ここは、京都タワーの夜景がとてもきれいで、我々の旅のフィナーレを祝ってくれているようにも思った。それなりに冷えたが、楽しい一日だった。

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