こんな時に旅行かよ ウシュマル遺跡 メキシコツアものがたり⑤

 三日目(2月22日) この日は、9:01発のメリダ行きの飛行機に乗るので、早起きした。朝食は、各自空港でとったのだが、我々は、セブンイレブンのコンビニで、サンドイッチをゲットして、軽く済ませた。飛行機は、順調にメキシコ湾を越えて、メリダの空港に着いた。メリダは、ユカタン州の州都で、大都市らしいが、我々は、街中と反対側の、遺跡に向かった。飛行機に向かう途中で、物知りのT氏が、ユカタンは、8年ばかり、独立した時期がある、という説明をしていた。メキシコの独立は、複雑な闘争があったのだが、ユカタン州は、中央政府と意見が合わずに、独立したらしい。白人が、リュウゼツランの栽培に、地元のマヤ人を奴隷のようにこき使ったので、商売上は、船舶用の麻では、絶大なシュアを誇ったのだが、マヤ人の反乱があって、中央政府に泣きついて、メキシコ軍が出動して、鎮圧した、とのことだった。現在は、石油も採れるし、観光も盛んなので、メキシコのドル箱である、との説明だった。ただし、再度の独立を阻止するために、現在のユカタン州は、3つに分割されているようだ。ユカタン半島の地図を見ると、グアテマラやベリーズとの国境線もそうだが、カンペチェ州、ユカタン州、キンタナ・ロー州の境も、見事に直線で区切られているので、いかに「人工的」に、仕切られたかが、よく分かる構造になっている。メリダ(ユカタン州の州都)のあたりは、俗っぽい表現なら、亜熱帯の気候で、雨季と乾季とがあるので、サバンナ気候なのだろう。現在は、乾季なので、緑は比較的少なく、乾季の終わりの5月あたりが、一番に暑いとのことだった。ユカタンのガイドは、同じく男性のベテランで、S氏と言った。熱帯らしい、黄色い花が印象的だったが、なかなか写真も撮れずに、名前も聞かなかったのが、残念だった。メリダ空港からは、左に行けば、メリダの街、右へ行けば、遺跡ということで、右へ向かって、最初の見学は、ウシュマル遺跡だった。ここに来て、一番に感じたのは、悪口風に言えば、随分と俗化した観光地だ、という印象だった。この辺りは、ユカタン半島の中では、「丘」と呼ばれる地形なので、チチェン・イツァみたいなセノーテ(泉)が無いので、ため池みたいな装置を見学した。それでも、水の不便な場所で、農業を営んだのは、トウモロコシの栽培に、斜面が適していた、という説をどこかで、話していた。その先に、表面が丸みを帯びた、「魔法使いのピラミッド」が、見えてきた。DSC00401魔法使い正面.JPG英国のエリザベス女王(滞在したホテルには、イランのパーレビ国王や、中国の習主席の写真もあった)が訪墨した時に、きれいに修復された、との説明だった。後で買った、「マヤ人の過去と現在」という本には、修復前の写真があって、その写真によれば、結構遺跡っぽく、荒々しいのだが、現在の「魔法使いのピラミッド」は、やや飼いならされて、ペット化したネコみたいに、小奇麗な感じになっていた。DSC00402魔法使い横.JPGマヤの遺跡は、表面的には、色々な個性があるのだが、構造的には、マヤ式アーチと呼ばれる、二等辺三角形が基本になっているそうで、表面の個性と、内部のスタンダードとの絡みが、専門的には、面白いのかもしれないと思った。それにしても、マヤ式ピラミッドの、傾斜は、実にきついもので、驚くばかりである。マヤ式ピラミッドの、もう一つの特徴は、積み重ねの、増築形式で、「魔法使いのピラミッド」も、反対側から見ると、複数の神殿が見えていた。ちなみに、名前の由来は、小人の魔法使いが、一夜にして造った、という伝説に基づくものだが、実際は、年月をかけて、造られたようだ。
次に、「尼僧院」と呼ばれる建物群を見学した。DSC00428修道院.JPG「マヤ人過去と現在」という本によれば、「修道女の四辺形の建物」という表記になっていて、中庭を囲んで、四方に、小部屋の多い構造が、修道院に似ているので、このように呼ばれるらしい。部屋に入ってみると、構造は確かに、マヤ式アーチなのだが、梁やつっかいには、木材が利用されていた。「尼僧院」という名前とは相反して、実際にはおどろおどろしい神様(雨の神チャック)が、刻まれていて、面白かった。ここのテラスからは、総督の宮殿が見えていて、なかなかの絶景だった。DSC00422全景.JPGここで、一番に傑作だったのは、イグアナが現れて、ポーズを決めてくれたことだった。DSC00430イグアナ.JPG
『ウシュマルや イグアナシェスタの 尼僧院』(ライトも誉める マヤの建築)
ここから、一旦、谷に下りて、総督の館に向かうのだが、途中に、マヤ遺跡に必ずある球戯場を通過した。DSC00432球戯場.JPG球戯は、中身も詰まったゴムのボールを、手を使わないで(足や肘などで)ゴールを狙う、というものだが、右側の壁に、ゴールにあたる丸い輪が、復元されていた。総督の宮殿は、かつてライトが絶賛した南半球で、一番素晴らしい建物で、彼の作品のインスピレーションにもなったとのことだった。DSC00435宮殿.JPGただ、ライトには悪いが、ど真ん中の、マヤ式アーチが、本来は、通り抜ける設計だったものが、強度の点で不足で、後ろに壁を持ってきたことが、残念だった。ただ、ここからの景色は、右に「魔法使いのピラミッド」左に、「尼僧院」が見えて、先の絶景よりも、もっと良い景色だった。DSC00440眺めピラミッド.JPGこの宮殿の前庭に、双頭のジャガーの像があり、なかなか神秘的な雰囲気を醸し出していて良かった。DSC00436双頭のジャガー.JPG

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