セザンヌ主義 横浜美術館

 全145点中、53点がセザンヌ作、54点が日本人画家作、という展覧会だった。本物と、そうでないものとの差は歴然で、改めてセザンヌの凄さを確認した展覧会だった。
 6 「セザンヌ夫人の肖像」 4点ある夫人像の中で、この作品が良かった。 7 「縞模様の服を着たセザンヌ夫人」この作品も、落ち着きがあって、良かった。 10 「パトロンの娘」(ゴーギャン) 襟のオレンジ色が印象的、少年かと思った。 13 「少女の肖像」(モディリアーニ) 二つの卵型の造形が印象的。表情も良いし、手の存在感も素晴らしかった。 16 「毛皮襟の女」(シャガール) シャガールらしからぬ作品。後から、襟の○のバランスが良かった。 23 「N婦人像」(小出楢重) 表情は暗いが、珍しく明るい色調だった。 27「自画像其四」(岸田劉生) 遠くから見ると良い作品。 29 「パレットを持つ自画像」(佐伯祐三) セザンヌ的な塗り方。八方睨みみたいな表情が面白い。 37 「ヴィーナスとキューピット」 ゴッホ的なものを感じた。 45 「水浴」 小品だが、一番左の女性の後姿が美しい。 51 「森の春」(ドニ) 左の少女の顔からうなじにかけてが美しい。 52 「赤い帽子の少女」(ドニ) 左後の背景が良い。真ん中の女性は、いないほうが良いと思う。 59 「ダンス」(マティス) 三色のバランスが良い。 68 「林間の空地」 色の調子が素晴らしい。黒ではない黒が良い。 77 「カルダンヌ」 名作だが、絵葉書がないのが残念。
 79 「風景」 未完の美か。なぜか、ヴラマンクを想った。 80 「曲った木」 薄塗りの代表作。 81 「果樹園」 単純な構図だが、なぜか温かみがある。下塗りに秘密があるのだろうか。 82 「川岸と野原」 これも未完成の作品なのだが。 88 「曳船、ルーアンにて」(ヴラマンク) 不思議な構図。手前の白色と紅色の効果が面白い。 89 「ポスターのある風景」(ピカソ) 天才には、きっとあのように観えたのだろう。 96 「フランス風景」(森田恒友) どうということもないが、岩と家とが同じように描かれているのが面白い。 106 「風景」(川口軌外) もろセザンヌの影響という絵だが、人物がいるのが面白い。 117 「りんごとナプキン」 天から降っているような感じ。リンゴが、右から行列して、今にも動きそうに見える。素晴らしい。 118 「青い皿」 セザンヌにしてはやや暗いが、一番気に入った作品。浮いているようにも見える。 123 「ベル=イルの花束」」(マティス) 遠くから見てこそ良い作品。 130 「静物」(安井曾太郎) 今回、多くの安井の作品が出ていた。名作の「婦人像」を別にして、一つ選ぶとこれか。カップの位置が何ともいえない。 135 「静物」(岸田劉生) 岸田の作品は、セザンヌ主義を超えていると思うのだが。茶碗やガラス器の質感が秀逸だった。 
 冒頭にも書いたが、日本人画家の模倣した作品は、はーい良く描けました、という感じが強く、セザンヌとは質の違いを感じた。佐伯と岸田は、世界水準の画家かもしれない。

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