最悪の母

 「山あり愛あり」という小説を読んだ。佐川光晴という作家の小説で、たまたま図書館で、「山」というタイトルがつていたので、手に取ってみたのだった。中身は、普通の小説のようだったが、活字の大きさが、読みやすかったので、借りてきて、読んでみた。後半の部分で、主人公が暴漢に襲われるので、楽しい小説、というわけにはいかなかったが、途中までの感じは、青春中年小説とでもいって良いような、さわやかな感じの小説だった。しかし、テーマは、かなり深刻で、タイトルにもした「最悪の母」との葛藤をえがいたものだった。主人公の母は、ウーマンリブの先頭を突っ走った女性で、一人息子を、今どきのパターンで、産むのだが、その後ほとんど子育てをしないのが、なかなか過激な母でもある。
 『マッサン』で、エリーが娘のエマと対立するシーンがある。もちろんエリーが「最悪の母」であるわけではないが、母とは、かくも難しいものだろう。一般的に言えば、自分の一方的な考えだけを押し付けるのは、良くない母ではあっても、最悪の母ではないであろう。最悪の母は、勝手に自分の子どもの命を絶ってしまう母である。
 3月に、四国遍路を予定している。遍路は、供養をするのが目的なので、ぜひ自分の母の供養の旅をしてこようと思っている。母は、尊敬する人で、心ならず、人生の半ばで不幸に陥ったが、亡くなるまで、人に感謝し続けた。母に対しては、十分な感謝の意を伝えた記憶がないので、感謝の旅にしたい。

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