「原爆を許す」

 「原爆を許す」とは、私の、個人的な意見ではない。美甘章子著「8時15分」に出てくる言葉である。今回、アメリカのオバマ大統領が、現役の大統領として、広島を訪問する報があった。原爆の問題は、デリケートな問題で、軽々にものは言いにくいのだが、美甘章子著「8時15分」は、原爆被爆者の生きた「言葉」なので、重いと思い、紹介することにした。そもそも、日本人は、忘れやすく、寛容な民族だと言われているが、周辺の民族と比べれば、相対的な意味では、間違いはないところだろう。個人的には、原爆投下は、虐殺そのもので、決して認めるべきものとは、思えないが、原爆被爆者が「許す」と述べていたので、ちょっとショックを受けて、読んでみた。一言でいえば、日本人の全員に、ぜひ読んでほしい本の一冊だと思った。読んだのが、2ヶ月より前のことなので、100%、著者の意向を反映しているか、自信がないが、メモしたものがあるので、その範囲で、紹介して見る。著者は、被爆者なのだが、実は、その父の言葉や考え方を、著書の中で、多く紹介している。ただ、この本によれば、広島が「国際平和都市」になる時、「アメリカへの激しい怒りから多くの市民が反対した」ことを紹介しているので、しばらくは、アメリカへの怒りが渦巻いていたことを知った。原爆に関する限り、アメリカは「鬼畜」同様の行為をしたわけだが、戦後のアメリカの「行動」そのものを、100%評価できるわけではないが、四捨五入して、日本人はアメリカを許す方向に進んだのではないかと、思われる。同書によれば、「物事の全体像を把握することが大切だ。悪いのはアメリカ人ではなく、戦争だ」と書いてあるのだが、このような考えは、ガンジーの非暴力・不服従にも相当するような、とても素晴らしい考えではないかと思った。この言葉の、前段の部分も紹介して見る。「私は、狭い視野こそが、世界を戦争に巻き込んだのではないのか」続いて「敵が味方になるのを見たかった。未来の平和に貢献できることほど素晴らしいことはない」となるのだが、現実には、トランプ氏みたいな微妙な人物もいるにはいめが、現在のところは「日米同盟」と、政権の側では、宣伝していることは確かだ。許す、と言う部分は、「父は、疑問を持つことを教えてくれ、許すことを教えてくれた」と書かれていた。そして、最後に「父は、アメリカ人に共感することを選んだ。アメリカの経緯や環境を理解しようとした」と言うことである。
 おそらく、日本人は、許す許さないは別として、原爆を落としたアメリカに対して、国民的な感情としては、怒りははあらわさずに、分かってほしい、と訴えていると思っている。

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