遼の物語 『桃源郷』 陳舜臣 著

 司馬遼太郎の「遼」のいわれは、聞いたことがあるような、ないような、微妙な記憶だが、たぶん、彼は西域が好きだったので、「遼」と関係があるような気がする。普通の人にとっては、「遼」と言っても、知らない人の方が多いかもしれない。この『桃源郷』は、中国は宋の時代に、今の北京あたりを支配していた、北方遊牧民の国「遼」が衰えて、その後継となる「西遼」を重要な舞台の一つとして、書かれている。しかし、話は、当時のイスラム世界にまで及び、ある意味、世界で最も栄えていた都市かもしれないイベリア半島のコルドバにまで及ぶ。
 この中に、暗殺集団アラムートが登場する。今は、本当に悲惨なことに、無差別な自爆テロが横行して、深い憤りを感じる。この暗殺集団のことばで、「本当に責任を負うべき人物を抹殺し、わずか一人か数人の犠牲で勝ち取ったものである。」という科白がある。無差別な自爆テロを考えるならば、むしろこのアラムートの方が、まだまし、とさえ思ってしまう。
 話はずれたが、昔NHKの「シルクロード」という番組で、モンゴルに敗れた「カラキタイ」という国が、妙に頭の隅にこびりついていたのだが、どうもこのカラキタイと西遼は、同じ国の異称とのこと。そうしたら、何となく、この国に親しみを感じてしまった。

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