東洋の舞姫

 近頃、スイスのローザンヌ国際バレエコンテストで、菅井円加さんが見事に1位を獲得した。驚いたのは、このコンクールは、クラシックバレエの登竜門とばかり思っていたら、さに非ず、モダンバレエ(コンテンポラリーと、いうらしい)もあり、むしろこちらの評価が高かったとか。素晴らしい、の一言である。
 ところで、最近、西木正明氏の「さすらいの舞姫」を読んだ。副題に、「北の闇に消えた伝説のバレリーナ・崔承喜」とある。残念ながら、崔承喜もその師匠である石井獏も知らなかったのだが、非常に面白かった。前半は、日本占領時代の朝鮮半島と日本を舞台に、後半は、光復を果たした半島が舞台だが、最終的に「人民共和国」側に身を置き、栄光から挫折までの物語である。登場人物が多彩だ。川端康成、水の江たき子、ガーシュイン、ロマン・ロラン、甘粕正彦、梅蘭芳、周恩来、金日成、4歳児の金正日など。ちなみに、金正日はロシア名で、ユーラといったらしい。あとがきで、石井獏の妹弟子として黒柳徹子も登場する。
 この本の神髄は、小説とはいえ、戦前の光復運動から、朝鮮民主主義人民共和国建国、金日成の政権獲得あたりの様子が、生々しく語られていることかもしれない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック