よじ登り国宝投入堂 城と寺を訪ねて 摂津美作因播但江⑦

 三朝温泉の出発は、8:32で、昔の山陰道を、さらに山奥に向かった。三徳山投入堂駐車場に着いたのは、8:45だった。覚悟をしていたので、まずは登山靴を履いて、次に、巡礼の白装束を羽織った。問題は、荷物だった。軽い気持ちで、荷物を一つにしたのだが、これは失敗だった。やはり、軽くても、一人一つのフル装備にすべきだったらしい。三徳山へは、少し三朝温泉方面へ県道を戻り、途中の階段を登って行った。拝観入り口があり、ここで御朱印も承っていた。投入堂の朱印をお願いして、三佛寺の境内に入った。すり減った、急階段があったが、もちろんこんなものは序の口である。やがて、本堂である愛染堂の先に、投入堂の登山口があった。事前の情報で、輪袈裟を貸してくれる、とのことだったので、自前の輪袈裟を持って行ったのだが、これは不要だった。というのも、この輪袈裟は、宗教的な意味合いもあるのだが、同時に人数確認のシステムも兼ねていて、下山した時に、下山の証明確認をするらしかった。さすがに、靴底はばっちりと見られたが、我々は本格登山靴なので、問題はない。入山届出は、9:25の入山時刻だった。まずは、鳥居をくぐって、一旦下がる、神橋のような雰囲気の赤い橋を渡ると、いよいよ本格登山である。
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木の根岩の根という言葉があるが、まさにこの表現がぴったりだった。
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急な斜面を、本当に木の根で確保しながら、登って行くのである。ワイルドという言葉があるが、まさにこの言葉がぴったりの難路だった。同じ道を、下りながら思ったのは、南アルプスの光岳の登山道に似ているな、というものだった。登山口に、軍手が売っていたが、この山ほど、軍手が活躍するような山も珍しいと思った。
 四国石鎚山の鎖場で、大きな輪っかに靴を差し込んで、足場にする道があったが、三徳山のワイルドな、根っこの間の隙間は、うっかり靴を差し込むと、今度は、靴が挟まってしまいそうで怖かった。もちろん、腕力は大活躍だった。登り詰めた最初の建物は、文殊堂といった。
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ここの真下にあるかずら坂などは、険しさも凄いが、何よりもビューティフルで、シュールな感じがした。次に、くさり坂
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という絶壁があり、ここは、腕力だけで岩を登るのだが、下りの道は、普通の道だった。二つ目の建物が、地蔵堂で、どの建物も、いわゆる崖外造りになっていた。
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その先には、微妙な場所に、鐘楼があり、我々も、鐘を突かせていただいた。ここからは、馬の首の上のような道を歩き、
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崖の向こうに立派な建物が見えてきた。てっきり、ここがゴールかと思ったら、観音堂という建物だった。
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もう一度、崖を回り込んだところに、今度こそ本当の、投入堂が見えていた。話には聞いていたし、写真で何度も見たのだが、やはり本物の感動は、違っていた。どう考えても、どうやって造ったのか、不思議な建物だった。
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しかも、平安時代の建物というから、ますます不思議である。何かのパンフレットに、一番拝観が危険な国宝、というキャッチコピーがあったが、まさにその通りだと思う。しばらく、絶景を楽しんでから、下山した。下りは、三点確保さえしっかり実行すれば、エネルギーは登りほど使わないので、何とか、思ったよりも楽に下ることが出来た。結局、11:00ジャストに下りてきた。愛染堂が開帳というので、靴を脱いで拝観してきた。本尊は、掛け軸になっていた。もう一か所、宝物館も拝観した。残念ながら、ほとんどの宝物は、東京の三井記念美術館に出開帳していた。ただ、投入堂本尊の蔵王権現像だけは、かろうじて、展示されていた。運慶の父であり、師でもある康慶の作とされる像は、アクションを決めたポーズにもかかわらず、優美で、なかなか良い仏像だった。入り口で、納経帳を受け取り、駐車場へ戻って休憩した。ゆっくりしたので、出発は、12:30だった

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