リベラルな自民、保守な社共

 選挙も、いよいよ終盤戦が近づいてきた。中盤戦になっても、与党の勢いは衰えず、300議席越え、の報道もされている。おりしも、天気もぐずついたままで、何か、日本の未来を暗示しているようで、少なくとも、良い気分はしない。いいとこどりで、申し訳ないが、10月17日Y新聞の論点スペシャルで、日本の「保守」と「リベラル」とを、識者2人に聞く記事が出ていた。その中で、東大の井上達雄氏は「安倍政権は保守の名に値しない。国難突破は名ばかりで国民は不毛の選択を迫られている。だが、その責任は、政治の欺瞞を放置し自らもそれに惑溺してきた国民自身にある。政治が国民のレベルを超えないのが民主主義。国民自らが変わらなければならない」と言う言葉で、締めくくっていた。自民党応援団のY新聞としては、なかなかの記事で、珍しく、自分も同意見である。少し前の民放テレビで、若者の保守化についてやっていた。若者にとっての「保守」は、今の世の中に満足しているので、世の中が、変わってほしくない、と言う意味の「保守」との指摘だった。したがって、憲法改正に賛成するかどうか、と言うことには、必ずしも賛成とは限らない、との解説でもあった。そもそも、なぜ、今の世の中に満足しているのか、と言うことに対しては、親の家から通っているので、そこそこのお金があれば、楽しく暮らしていけるので、満足度が高い、との指摘もあった。しかし、ただ、それだけのことで、若者が、自民党を「保守」だと錯覚して、投票するとすれば、自分からすれば、かわいそうとしか思えない。これも、別の民放で、やはり、保守とリベラルとの説明をやっていた。そもそも、自由民主党の英訳では、自由とはリベラルと訳しているので、自民党はリベラルではないのか(?)と説明していたが、そのことは、そのとおりである。かつて、小泉氏が、「自民党をぶっ壊す」と言って、喝さいを浴びたのだが、自分が見るところ、小泉氏以降の自民党は、文字通り、リベラルではないかと疑っている。今回、華々しく登場して、皆さまの袋叩きにあって、消え入りそうな、希望の党のキャッチが「改革する保守」なののだが、これは、本当は、自民党のことかと、思える。それどころか、安倍氏自身は、改革どころか、「人づくり革命」などと、革命という言葉を乱発している。自分が、世の中を何十年か観察しているところでは、やはり、小泉政権から、リベラルかどうかは、別にして、変容したことは確かである。変容、と言うよりは、激変したという方が実感かもしれない。昔は、確かに、日本人は、ほとんどの人が「中流」と感じていた。この日本が、小泉政権以降、気が付いたら上流階級のようなものが存在し、その一方では、30代40代の人たちの中に、正規雇用ではない人たちが、相当数の割合で存在していることが明らかになった。そして、多くの若者が、親も子も、あたかもそうするのが当然のように、親の家に住み、衣食住親丸抱え、収入が多いか少ないかは別にして、スマホを駆使して、それなりの楽しい生活を享受している、と言うわけである。そして、親たちは、せっせせっせと、預貯金を勧めているらしい。このような、世の中に対して、それに満足してその存続を願うとすれば、ことばの上ではたしかに、「保守」である。ここに、一つの悲喜劇が存在している。それは、世の中の人が全部が全部、自民党は「保守」と言うものだから、その言葉をそのまま、信じてしまう、という悲喜劇である。真実は、自民党はリベラルなのだから、保守ではない。ちなみに、先に紹介した、Y新聞の論点スペシャルのもう一人の識者である、京大の佐伯啓思氏によれば、「日本には本当の意味での保守政党はない」と断じているが、同氏は一方で「教育無償化や、低所得者や若年層のリベラルが掲げた政策は、事実上、自民党に持っていかれた」とも書かれている。後の部分の話は、民進党の党首選で、前原氏が掲げた「オール・フォー・オール」という福祉重視策を、安倍氏がぱくった事実を紹介しているらしい。今回の、安倍氏のパクリは、お見事としか言いようのないパクリだが、歴史的に言えば、かつての革新勢力が言ってきたことを、少なからず、世の政権が実現してきたコトは事実である。しかし、そのことは、長い歴史でいえば、時の政権の手柄と言うよりは、そのような議論を続けてきた長い歴史こそが手柄、と言うべきではないかと思っている。自分なりの解釈をすると、自民党は「保守」ではないので、必ず世の中を変容させることは確実である。自分の見るところ、このまま富の二極化が拡大するだけだと思う。先日、裏磐梯に宿をとろうと思って、ネットで調べたら、そのほとんどが1泊1人2万円以上するようなハイクラスばかりだったので、驚いてしまった。現在、株価が久々2万円台を回復して、あたかもアベノミクスが、成功したかのような「錯覚」に陥りそうだが、アベノミクスの正体の一部は、このような富裕層が、ゴージャスな旅をすれば、GDPが上がる、といったような仕組みなのだ。数字は、間違いがないのだが、大多数の国民に、景気の実感がないのは、こういうカラクリによる。面白いことに、同日のY新聞の経済面に、「出口」のことが出ていた。「出口」とは、今の異常な、じゃぶじゃぶ超金融緩和政策を、どこかで手じまいすことを意味する業界用語のことである。こんな異常なことが、いつまでも続くはずがないのだが、このこととアベノミクスは一心同体である。ならば、どこかで「出口」に達するわけだが、この出口で発生する可能性があるのが、ハイパーインフレである。話は戻るが、安倍氏の変容の一つは、インフレなので、預貯金をしているまじめな国民は、本当にばかを見るのだが、このことに無頓着で、「保守」に投票するとすれば、これこそ悲喜劇である。ちなみに、このシステムで、一番に喜ぶのは、国をつかさどっている人たちであり、上流階級の人たちには、ほとんど影響をうけないシステムなのである。今回の、選挙演説で、安倍氏は、株式に投資して56兆円だか増えたので、年金はもう安心、みたいなことを力説していたが、これはペテンとしか言いようがないので、あきれてしまった。
 「保守な社共」については、いうまでもないが、二つの政党こそが、憲法を守ると言っているので、間違いはないと思う。おそらくは、他の政策も「保守」であるはずである。リベラルと保守のどちらが本当の民の幸せに寄与するのか、一言では難しいが、少なくとも「一強」ではなくて、切磋琢磨こそが、民の幸せに寄与することだけは断言できる。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック