バルチック琥波句旅日記① プロローグ

バルチック琥波句旅日記             2019/10/1~10/11
 プロローグ 2019の秋は、ラグビーワールドカップが、日本で開かれている。日本チームのエンブレムは、満開の桜である。数日前のアイルランド戦は、世紀の番狂わせで、日本が快勝した。今回の旅の目的地は、バルト三国である。そこで、恒例の、巻頭句。
 『桜沸く ジャパンヒーロー バルト旅』(ラグビー戦士と 千畝なりけり)
 ひょっとしたら、今回の旅の裏のキーワードは、アイルランドかもしれない。自分にとっての旅の目的は、歴史探方か、自然美鑑賞である。北アイルランドを訪ねた時に、「血の日曜日事件」の跡を見学した。歴史探方と言っても、今までは、二次大戦までの、歴史に重点と興味があり、戦後の歴史に関しては、疎かった。しかし、北アイルランドの場合、自分が生きてきた時代(現代)の、重い出来事だったので、印象が強く残った。アイルランドのラグビーチームは、その対立する北アイルランド(プロテスタント)と、アイルランド共和国(カトリック)との、ワンチーム(日本チームのキーワードと同じ)である。この二つのキリスト教は、バルト三国に、微妙に絡み合っている。また、北アイルランド国会議事堂前には、「エルサレム、ヒロシマ、アウシュビッツ、と書かれた「平和の祈りの像」があった。その後、これらの三都市は、ここ数年間で、全て訪ねることが出来、改めて深い感銘を受けた。そして、杉原千畝である。岐阜県八百津の、杉原千畝記念館も訪れたが、ぜひ、彼の英雄的史跡を訪れたく、今回のバルト三国へ行くことになった次第である。最近の旅では、訪問国の、歴史を、簡略にまとめる、という作業もやっている。しかし、バルトの歴史は、知らないことが多く、苦労した。それでも、旅の理解には、大変役に立つことも多かった。「イギリスの外交官が、バルト三国の、詳細について、よくわからなかった」、とある本に書いてあったが、まして、極東の日本人には、難しいわけである。自分的には、エラリ・クイーンをもじって、エ・ラ・リに始まる国名は何とか覚えたのだが、それらの国の内容となると、千畝がらみのリトアニアの他は、なかなか、難しかった。バルトの土地そのものは、ものすごく古い歴史があるのだが、国のレベルで語ると、中世以来の歴史のあるリトアニアを除けば、他の二国は、たかだか100年ばかりの若い国というギャップも、凄かった。たまたま、出発直前の、朝のテレビで、ハンガリーの、旅番組をやっていた。ハンガリーは、建国して、千年の国らしい。それに比べれば、エストニアの先祖は、五千年前には、バルトの地に到着していたらしいので、同じアジア系ヨーロッパ民族と言っても、両国には、相当の開きがあることが分かり、ちょっとした、ショックだった。また、リトアニア語は、サンスクリット語に、とても近いらしいので、印欧語族でも、古い民族かもしれず、長く異教徒(日本に似て、自然崇拝の多神教)だったことも含めて、バルト三国と、日本との関係に、千畝氏以外にも、興味を持った。旅の直前には、トーマスマンの「トニオ・クレーゲル」を読む機会があり、これも、旅の夢を膨らます原因の一つになった。旅のタイトルを、「バルチック琥波句旅日記」としたのだが、これは、バルチック艦隊もさることながら、トーマスマンの影響も、強かった。彼は、我々が旅をする、多くの都市のハンザ同盟の、元締めであるリューベック生まれである。バルチック海は「トニオ・クレーゲル」にも、2度その名前が登場していた。(旅行記の中で、一般的な場面では、バルト海、特別な場合には、バルチック海を使っている)
 一日目(10月1日) 消費税2%アップの初日である。空港で、モーニングコーヒーを頼んだので、今日から申告が始まるのですよね、とお店の人に話したら、「世知辛くなりました」と苦笑いしていた。我々のツアーは、14人だった。フライトは、エアロ・ロシアで、モスクワ経由ビリニュス行きだった。フライトは、1時間遅れでモスクワ空港に着いた。トランジットでは、モスクワ空港の、社会主義的、緩慢な対応で、2時間をロスしたが、おかげで、長い待ち時間が短縮できたので、それは良かった。DSC09179モスクワ空港.JPGモスクワ・ビリニュース間は、ちょっと昔は、国内便だった(ソ連時代)ので、1時間半ばかりのフライトだった。到着は、夜遅くだったが、これからの出発便を待つ人が、多かったのが、意外だった。ここから一走り、ビリニュスのホテルに、真夜中に着いた。長い一日だった。

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