熊野古道 大辺路長井坂 緑遍路碧辺路⑲

5月14日 九日目 ホテルの窓から、素敵な内海の眺めが見えるのだが、正面から朝日が出てきた。
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朝食は、時間差で、7:20過ぎにレストランへ行ったら、昨日と同じ席だった。ホテルのプランは、22時間滞在プランというらしいが、普通に出発したら、9:07だった。時間の縛りがない、エンドレスの旅というのは、たとえ7分といえども、余裕があって、良いものだ。国道42号線までは、昨日のルートを戻った。ナビは、「イノブータンランド」という道の駅にしたのだが、例にもれず、南紀にも高速道路を、という看板が出ていた。「イノブータンランド」あたりには、実際に高速の工事中だったので、現在の国道42号線シーサイドのドライブも、時間の問題でなくなりそうである。したがって、全国の高速道路網が張り巡らされていない、現在が、最後の旅情のあるドライブのラストチャンスではないかと、密かに懸念している。途中、二つの道の駅をパスして、「道の駅すさみイノブータンランド」に着いたのは、9:57だった。
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今回は、ガイドブックを持ってこなかったので、情報は現地で調達するつもりだった。ところが、この道の駅には、情報が全くなかった。近くの地図もなかった。賞味期限が切れたような、熊野古道の看板はあったが、その先には、高速道路の工事中で、全く地形そのものが、ぶち壊されていた。道の駅の人に聞いても、分からない、の一点張りだった。全国に、道の駅は数あるが、このような役に立たない、道の駅は初めてで、がっかり之介だった。仕方がないので、次の目標である串本の無量寺に、ナビをセットした。しかし未練もあって、左側の看板には、注意しながら走ってみた。すると、JR見老津駅の近くで、熊野古道入口の看板を見つけた。入り口は発見したのだが、今度は、クルマを停めるスペースがなかった。旅には、良い出会いと、悪い出会いとがあるが、たまたま軽トラを運転してきたおじいちゃんがいた。彼に、熊野古道の話を聞くと、親切にいろいろと教えてくれた。結局、採用した情報は、みんなJR見老津駅に、クルマを停めている、という情報だった。無人駅なのだが、駅前広場の一角にクルマを停めさせてもらって、長井坂という世界遺産熊野古道大辺路を目指すことにした。登りだしたのが10:50で、どんどんと急登を登って行った。
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良かったのは、風がとても涼しく、生き返るような感じだった。道は、500mおきに標識
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があり、30分ほど歩いて、1㎞の地点に茶屋の壇があった。ここには林道が走っていて、さらに上を目指したのだが、とうとうけもの道になってしまい、歩き続けるのを断念してしまった。先ほどの林道まで戻ると、分かりにくいところに、熊野古道入口の標識があった。今度は、はっきりとした古道だった。
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一度はあきらめたものの、新たな道を発見して、もう一度、熊野古道長井坂を歩き始めた。そもそも、ここを目標にしたのは、世界遺産という看板ではなくて、この長井坂に版築という「みち」があるからだった。長井坂は、ところどころ石段も造られていて、いかにも世界遺産の古道らしい雰囲気を醸し出していて、その限りでは、すこぶるご機嫌な道だった。
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しかも、相変わらず森林クーラーとでもいうような、涼しい風が吹いてきて、いつまでもこの道を歩き続けたい気持ちにさせられた。
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この長井坂は、照葉樹林のような森の道で、展望は全くなかったのだが、尾根道の方まで登ると、樹の間から、枯木灘の絶景が見えて、
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ますます感激した。標識はその後も、1.5㎞を過ぎたのだが、目指す版築のみちは見つからなかった。とうとう、2㎞の地点まで来たのだが、これ以上歩くのは下りになり、戻るとすれば、登り返しになるので、このポイントで引き返すことにした。
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結局、目指す版築のみちは見つからなかったが、構造的に、版築らしい部分があったので、これを慰みにすることにした。
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個人的には、とても満足して帰ったのだが、情報が不足しては、「世界遺産」も泣こうというものだ。
12:32にJR見老津の駅まで戻ってきて、休憩をした。

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